新型ノアの燃費とは、2026年5月6日発売の一部改良でハイブリッド専用となった90系ノアのWLTCモード燃費と、実際に走ったときの数値のことです。
公式のWLTCモード燃費は21.8〜23.8km/Lで、最も安いHYBRID S-Xの2WDが23.8km/Lと全型式で最良。一方、e燃費に集まった90系の実燃費は2WDが17.54km/L、E-Fourが16.78km/L(2026年10月3日取得)で、カタログ値に対する達成率は73.7〜77.0%です。年1万km走ると、この差は燃料代で24,916円になります。
この記事のポイント
- 最安のS-Xが23.8km/Lで最良
- 実燃費との達成率は約74〜77%
- 年1万kmで24,916円の差
- グレード差は年1,222円だけ
- 改良でE-Fourの明暗が割れた
公開日:2026年10月3日 / 最終更新日:2026年10月5日
新型ノアの燃費はWLTC 21.8〜23.8km/L|6型式の公式値を先に並べる

結論から並べます。新型ノアのWLTCモード燃費は標準車6型式で21.8〜23.8km/L、最良はHYBRID S-X 2WDの23.8km/Lで、最下位はHYBRID S-Z E-Fourの21.8km/L。値の出どころはトヨタ公式の主要諸元表(版表記「’26年4月現在のもの」)です。この章では総合値だけでなく市街地・郊外・高速道路の3モード内訳、e燃費に集まった実燃費、そして両者の達成率までを順に開示していきましょう。
標準車6型式のWLTC値|市街地・郊外・高速まで開示する
まず公式値です。トヨタ公式の主要諸元表(版表記「’26年4月現在のもの」)には、総合値だけでなく市街地・郊外・高速道路という3モードの内訳まで印字されていました。ノアが最も燃費を伸ばすのは郊外モードで、S-X 2WDでは26.2km/Lに達します。信号の少ない一般道を淡々と走る使い方が、この車のいちばん得意な条件だということですね。
| グレード | 駆動 | WLTC総合 | 市街地 | 郊外 | 高速道路 |
|---|---|---|---|---|---|
| HYBRID S-X | 2WD | 23.8km/L | 24.0km/L | 26.2km/L | 22.4km/L |
| HYBRID S-G | 2WD | 23.6km/L | 23.8km/L | 26.0km/L | 22.2km/L |
| HYBRID S-Z | 2WD | 23.4km/L | 23.6km/L | 25.7km/L | 22.1km/L |
| HYBRID S-X | E-Four | 22.1km/L | 21.9km/L | 23.9km/L | 21.2km/L |
| HYBRID S-G | E-Four | 21.9km/L | 21.6km/L | 23.6km/L | 21.0km/L |
| HYBRID S-Z | E-Four | 21.8km/L | 21.5km/L | 23.5km/L | 20.9km/L |
表のとおり、6型式の幅は21.8〜23.8km/Lで、その差はちょうど2.0km/L。そして高速道路モードだけは、どの型式も総合値を下回ります。高速中心の使い方をする人ほど、カタログの総合値をそのまま予算に使うと足りなくなる計算です。MODELLISTAのコンプリートカー「ハイブリッドS-G マルチユーティリティ」は2WDの5人乗りで、WLTC総合は23.6km/LとS-G 2WDと同じ値が示されています。
実燃費は2WD 17.54km/L・E-Four 16.78km/L|母集団の限界も書きます
実際に走った数値として当サイトが承認できたのは1つだけでした。e燃費が集計しているノア ハイブリッドの実燃費(2026年10月3日取得)で、型式ZWR90W(FF)が17.54km/L、型式ZWR95W(4WD)が16.78km/L。給油記録の投稿を集めた数値です。
ここで正直に限界を書いておきます。e燃費は給油記録の件数を公開しておらず、母集団のサイズが分かりません。さらに集計対象は2022年1月以降の90系全体で、2026年5月改良後の車両はほとんど含まれていないと考えられます。納車が始まったのが2026年6〜7月以降だからです。だから当サイトは、この17.54km/Lを「改良後モデルの実燃費」としては扱いません。あくまで同じ2ZR-FXE型を積む90系の、改良前中心の実績値として読んでください。

母集団が書かれていない実燃費データは、幅として読むのが安全です
達成率は73.7〜77.0%|カタログ値が低いグレードほど達成率は高い
乖離率を計算します。式は単純で、実燃費 ÷ カタログ燃費 × 100。2WDには17.54km/Lを、E-Fourには16.78km/Lを当てました。2WD3グレードとE-FourのS-X・S-Gまでなら73.7〜76.6%に収まり、S-Z E-Fourだけが77.0%と最も高くなります。
| 型式・グレード | カタログ値 | 当てた実燃費 | 計算式 | 達成率 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|---|
| S-X 2WD | 23.8km/L | 17.54km/L | 17.54÷23.8 | 73.7% | 26.3% |
| S-G 2WD | 23.6km/L | 17.54km/L | 17.54÷23.6 | 74.3% | 25.7% |
| S-Z 2WD | 23.4km/L | 17.54km/L | 17.54÷23.4 | 75.0% | 25.0% |
| S-X E-Four | 22.1km/L | 16.78km/L | 16.78÷22.1 | 75.9% | 24.1% |
| S-G E-Four | 21.9km/L | 16.78km/L | 16.78÷21.9 | 76.6% | 23.4% |
| S-Z E-Four | 21.8km/L | 16.78km/L | 16.78÷21.8 | 77.0% | 23.0% |
この表には、少し意地の悪い読み方があります。カタログ値が最も高いS-X 2WDの達成率が最も低く、カタログ値が最も低いS-Z E-Fourの達成率が最も高い。実燃費が型式ごとに1本しか公開されていない以上、これは当然の算術です。つまり達成率という指標は、グレードの優劣を測る道具にはなりません。使えるのは「カタログ値の3/4前後が現実的な線」という予算の目安としてだけ。ここを取り違えると、達成率の高いグレードを選べば燃費が良い、という逆の結論に行き着きます。
走行距離別の年間ガソリン代|途中式まで開示して比較する

燃費の数値そのものより、財布に効くのは年間の燃料代です。レギュラー全国平均170.2円/Lで計算すると、年1万kmの燃料代はカタログ燃費基準で71,513〜78,073円、実燃費基準なら97,035〜101,430円。カタログと実燃費のどちらで予算を組むかで、年間24,916円ずれます。
計算の前提|燃料単価は170.2円/L・2026年9月28日時点の全国平均
前提を先に固定します。単価は資源エネルギー庁の石油製品価格調査による2026年9月28日時点のレギュラー全国平均で、1リットルあたり170.2円(2026年9月30日公表)。グーネットの9月28日時点の集計記事でも同じ170.2円で、3週ぶりの値上がりと報じられています。計算式は「走行距離 ÷ 燃費 × 170.2円」の一本だけ。
ノアの燃料タンクは52Lで、指定は無鉛レギュラーガソリンです。ハイオク指定ではないので、同クラスでプレミアム燃料を求められる車と比べると、単価の面では素直に有利になります。ちなみに同日時点のハイオクは181.0円/L。仮にハイオク指定だったら、年1万kmで6,000円強のうわ乗せになっていた計算です。
カタログ燃費で組んだ年間燃料費|6型式×3パターン
まずカタログ基準です。年5,000km・年10,000km・年15,000kmの3パターンで並べました。年1万kmなら、どの型式でも7万円台に収まります。S-X 2WDの内訳を書いておくと、10,000 ÷ 23.8 = 420.17L、これに170.2円を掛けて71,513円(1円未満四捨五入・以下同じ)。
| 型式 | WLTC | 年5,000km | 年10,000km | 年15,000km |
|---|---|---|---|---|
| S-X 2WD | 23.8km/L | 35,756円 | 71,513円 | 107,269円 |
| S-G 2WD | 23.6km/L | 36,059円 | 72,119円 | 108,178円 |
| S-Z 2WD | 23.4km/L | 36,368円 | 72,735円 | 109,103円 |
| S-X E-Four | 22.1km/L | 38,507円 | 77,014円 | 115,520円 |
| S-G E-Four | 21.9km/L | 38,858円 | 77,717円 | 116,575円 |
| S-Z E-Four | 21.8km/L | 39,037円 | 78,073円 | 117,110円 |
表から読めるのは2点。同じ駆動方式のなかでグレードを変えても、年1万kmの差は最大1,222円しかありません。対して2WDとE-Fourの差は、S-G同士で年5,598円。燃料代に効くのはグレードではなく駆動方式、という結論になります。走行距離を年5,000kmから年15,000kmに増やせば当然3倍になるので、いちばん効く変数は結局のところ「どれだけ走るか」です。
実燃費で組み直すと年24,916円ふえる|予算はこちらで組む
同じ計算式に、e燃費の実績値を入れ直します。2WDは17.54km/L、E-Fourは16.78km/L。年1万kmで2WDが97,035円、E-Fourが101,430円になり、カタログ基準のS-G 2WDより24,916円ふえます。途中式は10,000 ÷ 17.54 = 570.13L、× 170.2円 = 97,035円。
| 基準 | 年5,000km | 年10,000km | 年15,000km |
|---|---|---|---|
| 実燃費17.54km/L(2WD・90系全体) | 48,518円 | 97,035円 | 145,553円 |
| 実燃費16.78km/L(E-Four・90系全体) | 50,715円 | 101,430円 | 152,145円 |
| 参考:S-G 2WD・カタログ23.6km/L | 36,059円 | 72,119円 | 108,178円 |
差額は年5,000kmで12,459円、年1万kmで24,916円、年1万5千kmだと37,375円。5年乗るなら、年1万kmの人で124,580円ぶんの見積もりズレになります。ここまで来ると無視できる額ではありませんよね。当サイトは、購入前の予算組みには実燃費基準の行を使うことをおすすめします。カタログ値は車を比べるための共通のものさしであって、家計の予定表ではないからです。維持費全体の組み立ては新型ノアの維持費|年間ガソリン代・税金を条件別に試算にまとめました。


予算はカタログ値の3/4で組む。これが実務的にいちばん外れません
最も安いS-Xが最も燃費が良いという逆転|金額に直すと年1,222円

ノアの燃費表には、価格と性能の順番がひっくり返っている場所があります。最廉価のHYBRID S-Xが23.8km/Lで最良、最上級のHYBRID S-Zが23.4km/Lで最下位。ただし年間の燃料代に直すと差は1,222円で、グレード選びの決め手にはなりません。
理由はタイヤと重量|17インチと16インチ、そして50kgの差
逆転の理由は諸元表を読めば分かります。S-Z 2WDは205/55R17タイヤに17インチアルミで車両重量1,680kg、S-Xは205/60R16タイヤに16インチスチールホイールで1,630kg。その差50kg、タイヤは1インチぶん大径で扁平。上位グレードほど装備が増えて重くなり、足元も見栄えのする方向に振られるので、燃費の数値としては不利に働きます。
| グレード(2WD) | タイヤ・ホイール | 車両重量 | WLTC |
|---|---|---|---|
| HYBRID S-X | 205/60R16・16×6Jスチール(樹脂フルキャップ) | 1,630kg | 23.8km/L |
| HYBRID S-G | 205/60R16・16×6Jアルミ | 1,640kg | 23.6km/L |
| HYBRID S-Z | 205/55R17・17×6Jアルミ | 1,680kg | 23.4km/L |
表を素直に読むと、重量が10kg増えるごとに0.2km/Lずつ落ちているように見えます。ただしトヨタはグレード間の燃費差の技術的な内訳を公表していないので、当サイトはこれを相関の観察として書き、原因の断定はしません。タイヤサイズと重量が同時に動いている以上、どちらがどれだけ効いたかは切り分けられないからです。装備差の中身は新型ノアのグレード比較|S-X・S-G・S-Zの価格差を装備で分解するで1円単位に分解しています。

年1,222円・5年6,110円|燃費でグレードを決めてはいけない理由
ここが本記事でいちばん伝えたい数字です。S-X 2WDとS-Z 2WDの年間燃料代は71,513円と72,735円。差はわずか年1,222円で、5年乗っても6,110円にしかなりません。一方この2グレードの車両価格差は795,300円(3,261,500円と4,056,800円)。燃費差で価格差を埋める発想が成り立たないことは、桁を並べれば一目で分かります。
だから当サイトの立場ははっきりしています。グレードは装備と使い方で選び、燃費は「どれを選んでも大差ない」と割り切るのが正解です。「S-Xがいちばん燃費が良い」という事実は、S-Xを選ぶ理由の主役にはなりません。主役になるのは、S-Xでも先進安全装備が上位と同じ内容で標準装備されているという別の事実のほうでしょう。ちなみに満タン1回の走行可能距離でも、S-X 2WDとS-Z 2WDの差は約21km(52L換算)です。

年1,222円のために80万円の価格差を語るのは、正直あべこべです
4WD(E-Four)の燃費は?253,000円と年5,598円の判断
駆動方式のほうは事情が違います。E-Fourの上乗せ額は全グレード一律253,000円(当方算出:3,514,500円−3,261,500円ほか)で、燃料代の差はS-G同士で年5,598円、5年で27,990円。それでも車両価格差253,000円には遠く届きません。E-Fourは燃費で回収する装備ではなく、雪道で使うために買う装備だと考えるべきです。
もうひとつ制約があります。E-Fourが選べるのは全グレードとも7人乗りだけで、8人乗りは2WD専用です。8人乗りが必要な家庭は、駆動方式を選ぶ余地がありません。逆にいえば8人乗りを選んだ時点で、燃料代は自動的に安いほうへ固定されるということでもあります。7人乗りと8人乗りが同一価格である点も含め、この組み合わせの制約は価格表を眺めているだけでは見落としがちなところ。
2026年5月改良で燃費はどう動いたか|2WDは全向上、E-Fourは明暗が割れた

2026年4月10日発表・5月6日発売の一部改良で、ノアの燃費値は書き換わりました。2WDは3グレードすべてで数値が上がった一方、E-FourはS-Xだけが上がり、S-GとS-Zは下がっています。兄弟車のヴォクシーはE-Fourが下がる一方なので、同じ日に改良された2台で挙動が割れた形です。
版差分で見る改良前後|2WDは+0.4〜+0.6km/L
比較の方法から書きます。改良後の値はトヨタ公式の主要諸元表、改良前の値はグーネットのノア カタログに残る2025年9月発売モデルの表から取り、同じグレード同士を突き合わせました。2WDの伸びが最も大きいのはS-Gの+0.6km/L、次いでS-XとS-Zが+0.4km/Lです。
| グレード | 駆動 | 改良前→改良後(WLTC) | 差 |
|---|---|---|---|
| X → S-X | 2WD | 23.4→23.8km/L | +0.4 |
| S-G | 2WD | 23.0→23.6km/L | +0.6 |
| S-Z | 2WD | 23.0→23.4km/L | +0.4 |
| X → S-X | E-Four | 22.0→22.1km/L | +0.1 |
| S-G | E-Four | 22.0→21.9km/L | −0.1 |
| S-Z | E-Four | 22.0→21.8km/L | −0.2 |
改良前の標準デザイン「X」は、エアロデザインの「S-X」に置き換わりました。グレード名も内容も入れ替わっているので、この行だけは同一グレードの前後比較ではなく、価格帯の近い後継との比較として読んでください。なおこの表の改良前の値は、当サイトが確認できた範囲ではグーネットのカタログ1系統に依拠しています。改良後の値は公式諸元表で裏が取れているものの、差分そのものの確度は一段下がる。ここは正直に書いておきます。改良の全体像は新型ノアの一部改良|2026年5月版の変更点を価格・燃費・装備で実証で扱いました。

E-FourはS-Xだけが向上|ヴォクシーとは挙動が異なる
目を引くのはE-Fourの3行です。ノアのE-FourはS-Xだけが22.0→22.1km/Lと上がり、S-Gは21.9km/L、S-Zは21.8km/Lへ下がりました。同じ日に改良されたヴォクシーは、公表値を見るかぎりE-Fourが全グレードで下がっています。中身が同じ兄弟車で、E-Fourの燃費の動き方だけがそろわなかったわけです。
なぜそうなったのか。トヨタは燃費値が変化した技術的な理由を公表していません。装備の追加による重量の変化なのか、測定条件の違いなのか、当サイトには判断材料がない。だからここでは「そうなった」という事実だけを提示し、理由の推測は書きません。ネット上には重量増を原因と断じる説明が見られますが、根拠になる公式資料は確認できませんでした。

理由が公表されていない数値は、事実だけを置いて解釈を止めます
実利で見ると|0.1〜0.6km/Lは年間いくらの話なのか
差分を金額に直しておきましょう。伸び幅が最大だったS-G 2WDの+0.6km/Lは、年1万km・170.2円/Lで計算すると年1,881円ぶんの節約にあたります。逆に下がったS-Z E-Fourの−0.2km/Lは、年間で709円の負担増にすぎません。カタログ上の増減は、家計としてはほとんど誤差の範囲です。
では、この差分を見る意味はどこにあるのか。買うときではなく、中古で改良前と改良後のどちらを選ぶか迷ったときに効きます。同じ「ハイブリッドS-G 2WD」でも、改良前と改良後では公表燃費が0.6km/Lちがう。年式だけを見て中身が同じだと思い込むと、そこを見落とします。ガソリン車が廃止された点も含め、2026年5月をまたぐかどうかで別物と考えたほうが安全でしょう。
満タン1回で走れる距離と、燃費が落ちる場面|数字の外側を押さえる

燃料タンクは52Lなので、カタログ燃費どおりに走れば1,134〜1,238kmの計算になります。ただし実際には短距離走行と寒い時期に大きく落ち込むという報告があり、さらに住んでいる県によって燃料単価が最大16.8円/Lちがう。カタログの外側にある変数を3つ押さえておきます。
航続距離は最長で約1,238km|満タン法の計算値です
52Lにカタログ燃費を掛けただけの単純計算ですが、比較には使えます。最も長いのはS-X 2WDの約1,238km、最も短いのはS-Z E-Fourの約1,134kmで、その差は約104km。東京から名古屋までが直線距離でおよそ260kmですから、1回の給油で往復してもまだ余裕がある勘定です。
| 型式 | 計算式(52L × WLTC) | 航続距離の計算値 |
|---|---|---|
| S-X 2WD | 52 × 23.8 | 約1,238km |
| S-G 2WD | 52 × 23.6 | 約1,227km |
| S-Z 2WD | 52 × 23.4 | 約1,217km |
| S-X E-Four | 52 × 22.1 | 約1,149km |
| S-G E-Four | 52 × 21.9 | 約1,139km |
| S-Z E-Four | 52 × 21.8 | 約1,134km |
くり返しますが、これは満タン法の計算値であって保証値ではありません。実燃費17.54km/Lで同じ計算をすると約912kmまで落ちますから、給油の間隔は900km前後で見ておくのが現実的です。それでも1,000km近く走れるミニバンというのは、家族旅行の道中で給油回数を減らせるという意味で素直に効いてきます。
短距離と冬に落ちる|オーナーが書いている実感の幅
数値の幅を、実際の投稿で補っておきましょう。価格.comのノア2022年モデルのレビューには、走り方ごとの自己申告が並んでいます。「通勤(20km)で(エコモード)一般道18~30km/L」「短距離(5km程度)で(エコモード)一般道 8km~15km/L」(2025年11月9日投稿)という書き込みが象徴的でしょう。
- 高速主体で20km/Lを下回らない
- 渋滞なしの長距離で25.9km/L
- 冬の暖機とエアコンで12km/Lまで低下
- 短距離5km程度なら8km/Lまで落ちる
いずれも投稿者の自己申告で、計測方法も条件もそろっていません。それでも「8km/Lから25.9km/Lまで」という振れ幅そのものが、燃費を語るうえで最も正直な情報だと考えます。ノアの評価は価格.comの項目別スコアでも燃費だけがカテゴリ平均を上回っており、満足している人が多い領域。ただし送迎中心・短距離中心の使い方なら、カタログ値の半分以下を覚悟しておいたほうがいいでしょう。オーナーの声全体は新型ノアの口コミ・評判|価格.com68件の項目別スコアを分解するで分解しています。

住む県で年9,579円ちがう|沖縄と宮城の16.8円/L差
最後は燃費ではなく単価の話です。資源エネルギー庁の2026年9月28日時点の調査では、都道府県別のレギュラー価格は沖縄県180.0円/Lが最高、宮城県163.2円/Lが最安でした(グーネットの集計記事による)。その差16.8円/Lは、実燃費17.54km/L・年1万kmで計算すると年9,579円になります(102,623円と93,044円・当方算出)。
この9,579円という額は、S-XとS-Zのグレード差1,222円の7倍以上です。つまり住所のほうが、グレード選びよりはるかに燃料代を左右している。もちろん住む場所を燃費で決める人はいませんが、ネット上の「年間ガソリン代◯円」という数字が全国平均を前提にしていることは知っておいて損はありません。なお都道府県別の価格は毎週変わるため、給油するエリアの直近値で計算し直すのが確実です。

燃費差より単価差のほうが大きい。これが給油記録を見た実感です
燃費の良さは、手放すときの評価にも影響するのではと聞かれることがあります。ただし当サイトが確認した範囲では、燃費とノアの査定額の関係を示す公開データはありませんでした。実際の査定がどう動くのかは、MOTA車買取を実際に使った体験レビューで申し込みから金額提示までの流れを公開しています。

よくある質問
燃費まわりで実際によく検索されている疑問に、2026年10月3日時点で当サイトが承認できた情報源の範囲だけで答えます。データが存在しない項目は、存在しないと書きました。
- 新型ノアの燃費はどのくらいですか?
-
WLTCモードで21.8〜23.8km/Lです。2WDがS-X 23.8km/L・S-G 23.6km/L・S-Z 23.4km/L、E-FourがS-X 22.1km/L・S-G 21.9km/L・S-Z 21.8km/L。トヨタ公式の主要諸元表(’26年4月現在)に印字された国土交通省審査値です。2026年5月6日発売の一部改良でハイブリッド専用になったため、現行モデルにガソリン車の燃費値はありません。
- 実燃費はカタログ値の何割くらいですか?
-
おおむね7割半ばです。e燃費に集まった90系の実燃費は2WDが17.54km/L、E-Fourが16.78km/L(2026年10月3日取得)で、現行のカタログ値に当てると達成率は73.7〜77.0%になります。ただしe燃費の集計は2022年以降の90系全体で、2026年5月改良後の車両はほとんど含まれていません。改良後モデルの実燃費として扱える数値は、現時点では公開されていないという理解が正確です。
- いちばん燃費が良いグレードはどれですか?
-
最も安いHYBRID S-Xの2WDで、23.8km/Lです。上位グレードほど数値が下がる並びになっており、S-Z 2WDの23.4km/Lが標準車では最下位。理由はタイヤサイズと車両重量の差で、S-Xは205/60R16のスチールホイールで1,630kg、S-Zは205/55R17のアルミホイールで1,680kgです。ただし年1万kmの燃料代差は1,222円にとどまるため、グレード選びの決め手にはなりません。
- E-Fourにすると燃費はどれくらい落ちますか?
-
同じグレードで1.6〜1.7km/L落ちます。S-Gで比べると2WDが23.6km/L、E-Fourが21.9km/L。レギュラー170.2円/L・年1万kmで計算した燃料代は72,119円と77,717円で、差は年5,598円です。車両価格の上乗せは全グレード一律253,000円なので、燃費で回収できる差ではありません。雪道での走行が必要かどうかで決める装備だと考えてください。
- 2026年5月の一部改良で燃費は良くなりましたか?
-
2WDは3グレードとも良くなり、E-Fourは分かれました。2WDはS-Gが+0.6km/L、S-XとS-Zが+0.4km/L。E-FourはS-Xが22.0→22.1km/Lと伸びた一方、S-Gは21.9km/L、S-Zは21.8km/Lへ下がっています。改良前の値はグーネットのカタログに残る2025年9月発売モデルの表から取りました。トヨタは変化の技術的な理由を公表していないため、原因の説明は差し控えます。
- 満タンで何kmくらい走れますか?
-
カタログ燃費どおりなら約1,134〜1,238kmです。燃料タンク容量52Lに各型式のWLTC値を掛けた計算値で、最長がS-X 2WDの約1,238km、最短がS-Z E-Fourの約1,134km。ただし満タン法の計算値であり保証値ではありません。実燃費17.54km/Lで計算し直すと約912kmまで下がるので、給油の間隔は900km前後で見ておくと現実に近くなります。
- 年間のガソリン代はいくらになりますか?
-
年1万kmなら実燃費基準で97,035円です。レギュラー全国平均170.2円/L(2026年9月28日時点)で、17.54km/Lの2WDを想定した計算。カタログ燃費23.6km/Lで組むと72,119円になり、その差は24,916円です。予算を組むときは実燃費基準の数字を使ってください。E-Fourの実燃費16.78km/Lなら年1万kmで101,430円になります。
- 燃費が大きく落ちるのはどんなときですか?
-
短距離走行と、冬の暖機・エアコン使用時です。価格.comのレビューには「短距離(5km程度)で(エコモード)一般道 8km~15km/L」(2025年11月9日投稿)、「最近寒くなって送迎時 暖機運転とエアコン使用すると12くらいまで下がります」(2025年12月17日投稿)という自己申告があります。逆に渋滞のない長距離では25.9km/Lという報告も。送迎中心の使い方なら、カタログ値の半分程度を想定しておくのが安全です。
- 燃費重視ならガソリン車という選択肢はありますか?
-
現行のノアにガソリン車の設定はありません。トヨタが2026年4月10日に公表した発表のとおり、5月6日発売の一部改良でパワートレーンはハイブリッドへ統一されました(ウェルキャブを除く)。改良前のガソリン車のWLTCは14km/L台から15km/L前後で、ハイブリッドとは1.5倍以上の開きがありました。中古で改良前のガソリン車を選ぶ場合は、この差を燃料代に換算してから判断してください。
まとめ|新型ノアの燃費は「カタログの3/4」で見積もる

ノアの燃費は、公式値だけを見れば21.8〜23.8km/Lという優秀な数字です。ただし予算に落とすときは、実燃費基準で組み直す必要がある。そして最も安いS-Xが最良値という逆転は、グレード選びの理由にはなりません。
- 予算はカタログの3/4で組む
- グレード差は年1,222円だけ
- 効くのは駆動方式と走行距離
- 住所で年9,579円ちがう
冒頭で「カタログ燃費と実燃費の差を金額で理解できる状態になる」とお伝えしました。答えは年1万kmで24,916円、5年で124,580円。この金額を先に知っているかどうかで、見積書を見たときの納得感がまるで変わります。同時に、グレード間の燃費差は年1,222円しかないという事実も持ち帰ってください。カタログの小数第1位を比べる時間より、装備と定員を詰める時間のほうが価値があります。

燃費表は順位ではなく、予算の幅を知るために読むものです
正直に書いておくと、この車は燃費だけを目的に買う人には向きません。短距離の送迎中心なら8km/L台まで落ちる報告もあり、そこだけを見れば期待外れに感じるはずです。ノアの燃費が効いてくるのは、家族を乗せて長い距離を走る使い方のときだけ。自分の年間走行距離と使い方を先に書き出してから、この記事の表に戻ってきてください。
今日の一歩は2つ。まず自分の年間走行距離を確認し、上の実燃費基準の表から燃料代を1つ選ぶこと。次に、その金額を税金や保険と足して年間の維持費に組み上げることです。車種全体の判断材料は新型ノア完全ガイド|価格・グレード・燃費・納期の全体像にまとめました。


参考URL一覧
- トヨタ公式 ノア 主要諸元表・主要装備一覧表PDF(2026年9月版):https://toyota.jp/pages/contents/noah/004_p_001/pdf/noah_spec_202609.pdf
- トヨタ公式ニュースルーム ノア・ヴォクシーを一部改良(2026年4月10日):https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/44214006.html
- 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果:https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/petroleum_and_lpgas/pl007/results.html
- e燃費 トヨタ ノア(ハイブリッド)の燃費(2026年10月3日取得):https://e-nenpi.com/enenpi/carname/1858
- グーネット レギュラーガソリン全国平均価格170.2円(2026年9月28日時点):https://www.goo-net.com/magazine/money/car-money/292156
- グーネット ノア カタログ(2026年5月・2025年9月の両モデル表):https://www.goo-net.com/catalog/TOYOTA/NOAH/
- 価格.com ノア 2022年モデル レビュー評価・評判:https://review.kakaku.com/review/K0001415815/





