新型EMTAの発売はいつ?軽EVの時期・価格・補助金を公式資料で検証

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EMTA 軽EV 新型のアイキャッチ

先に答えを書きます。新型EMTA(エムタ)の第一弾は、2027年発売予定の軽EVです。11月4日の公式発表で新しく分かったのは、2027年1月15日からの東京オートサロンでの世界初公開で、車名・価格・航続距離は11月7日時点で公式には出ていません。

EMTAは株式会社EMTが日本向けに立ち上げた新ブランドです。奇瑞汽車やオートバックスセブンなど日中5社の出資と報じられています(【噂】★4)。

気になるのは発売時期の言葉です。公式は「2027年」だけで、日本経済新聞は5月の「2027年春」から11月4日に「27年中」へと書きました。いまのCEV補助金(国が電気自動車などの購入に出す補助金)は登録が2027年2月1日までなので、新型は間に合わない可能性が高いとみています。

当サイトの予想は、発売が2027年の後半、本体価格が200万円台前半です。ガソリン車と同等の価格を目指すと報じられています。現行の補助金の追い風は薄いとみていて(【予想】)、次の制度は額がまだ決まっていません。

この記事のポイント

  • 11月4日に新しく分かったのは、1月15日からの東京オートサロンでの世界初公開(2027年発売予定は5月から公式)
  • EMTAは株式会社EMTの新ブランドで、日中5社の出資と報じられている(【噂】★4)
  • 車名・価格・航続距離・電池容量は未発表。幹部は、ガソリン軽と同等レベルの価格帯で準備していると報じられた(【噂】★4)
  • 発売月は公式に未発表。日本経済新聞の言葉は5月の「春」から11月の「27年中」へ
  • 現行の補助金は登録が2027年2月1日まで(先着順で前倒し終了も)。新型は間に合わない可能性が高い(予想)
  • 検討中なら、登録が年内か2027年1月以降かで補助額が変わる(サクラ122,000円、e SKY118,000円、ラッコ60,000円の差)。受付が先に終われば年内でも間に合わない
2027年発売予定の軽EVは5月から公式に出ている。11月4日に新しく分かったのは、2027年1月15日からの東京オートサロンでの世界初公開。車名・価格・航続距離は未発表

EMTの公式リリースや経産省などの公式資料で確かめた話を【確定】、公式が未発表で大手の報道が伝える話を【噂】、当サイトの見立てを【予想】と分けました。★は、噂の信憑性を表す目安にしています。

速報(11月7日更新)

  • 2026年11月4日【確定】EMTは、2027年1月15日〜17日の東京オートサロン2027(幕張メッセ)で、2027年発売予定の第一弾の軽EVを世界初公開すると発表しました。発売月は示されていません(EMT公式リリース)。同日の日本経済新聞は「27年中の発売を目指す」、翌5日の日刊自動車新聞は「同年内の発売を予定」と伝えています
  • 2026年10月21日【確定】経産省は、現行のCEV補助金が2027年1月以降も続く場合に、1月1日以降の登録分から軽EVの基準額の最大を55万円から44万円へ下げる見直しを発表しました
  • 2026年10月20日【噂】★★★☆☆ 日刊自動車新聞は、来年度予算にもとづく次の制度が来春ごろに始まる見込みと報じています(額と、EMTAが対象になるかは未公表)
  • 2026年5月27日【確定】EMTは日本市場向けの新ブランドEMTAを発表し、第一弾は軽EV、2029年までに4車種を展開する計画を明らかにしました(EMT公式リリース)

公開日:2026年11月7日 / 最終更新日:2026年11月7日

暗い背景に浮かぶ新型EMTAを正面から見た公式のティザー画像。車体の幅いっぱいが見え、屋根と足元は影に沈んでいる
EMTA公式のティザー画像(第一弾の世界初公開を知らせるリリースより)。暗い背景で前面だけが見え、全体の姿はまだ分かりません。 写真:株式会社EMT

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目次

新型EMTAで公式に言えるのはここまで

公式の資料で確かめられたのは、ブランドの考え方と、世界初公開の日程までです。車そのものの中身は、まだほとんど出ていません。

EMTAは日本向けの新ブランド、会社名はEMT

EMTAは、株式会社EMT(横浜市西区)が日本市場向けに立ち上げた自動車ブランドです。ブランドプロミスは「Daily Magic」とされています。EMTの設立は2025年1月30日で、代表取締役CEOは何暁慶氏、CTOは山本浩二氏です。

第一弾は軽EV、2029年までに4車種

第一弾は2027年発売予定の軽自動車規格のEVで、2029年までに合計4車種を展開する計画を示しています。軽EV専用の「Magic EV」プラットフォームに、複数ユニットを一体化したeアクスル(モーターや減速機などをひとまとめにした駆動装置)を積み、V2H(自宅への給電)とV2L(100Vコンセントでの給電)にも対応する構成です。

運転支援は、エンドツーエンド方式(カメラなどの情報から運転操作までをAIがひと続きで判断する方式)のレベル2(ドライバーが見守る前提の運転支援)を計画していると公式資料にあります。

ここまでが公式で、価格や航続距離はこれからです

新型EMTAの噂を3つのレーンに仕分ける

確かな話は多くありません。表で分けておくと、どこまで信じてよいかが一目で分かるはずです。

3つのレーン。確定は2027年発売予定と世界初公開。噂は日中5社が株主、中国生産、ガソリン車と同等の価格。予想は2027年後半と200万円台前半

確定と噂を1枚の表で

確認日は11月7日で、表の「時点」は情報が出た時期を指します。★は当サイトの判定で、公式が一部を認めたら★5、大手や専門メディアの独立した複数の報道なら★4、専門メディア1社なら★3という基準です。

項目内容レーン出所時点
世界初公開2027年1月15日〜17日、幕張メッセの東京オートサロン2027で、第一弾の軽EVをプレスカンファレンスで公開【確定】EMT公式2026年11月
発売時期(公式)2027年発売予定(月は未発表)【確定】EMT公式2026年5〜11月
発売時期(報道の表現)日本経済新聞が「27年中」(5月は「春」)、日刊自動車新聞が「同年内」【噂】★4日本経済新聞、日刊自動車新聞2026年5〜11月
商品計画軽EVを皮切りに、2029年までに4車種【確定】EMT公式2026年5月
株主奇瑞汽車、オートバックスセブン、江蘇悦達汽車集団、国軒高科、アネスト岩田の5社が、シンガポールの親会社に出資【噂】★4日本経済新聞、日刊工業新聞、東洋経済2026年6〜11月
出資比率親会社の株主として、奇瑞と江蘇悦達が約27%ずつ、国軒高科とオートバックスが約18%ずつ、アネスト岩田が約9%【噂】★3東洋経済(上海市市場監督管理局などの資料による。EMTは比率を明言していない)2026年6月

続きの表には、生産や価格の報道と、未発表のこと、当サイトの予想を並べます。

項目内容レーン出所時点
生産中国と日本で開発し、まず中国で生産して輸入販売【噂】★4日本経済新聞、日刊自動車新聞、日刊工業新聞2026年5月・11月
価格ガソリン車と同等の価格設定にする方針(日刊自動車新聞はCEOの発言として報道。共同通信は5月に「検討中」と伝えた)【噂】★4日刊自動車新聞、日本経済新聞、Business Insider Japan2026年5〜6月
幹部の発言EMTの打越CMOは、ガソリン車と同等レベルの価格帯で準備していて、価格破壊が目的でも補助金頼りでもないと強調し、電池は大小2種類の予定と説明した(AUTOCAR)。WEB CARTOPは「あるいはそれ以下」とも伝え、電池は複数の選択肢とした。公式リリースには記載なし【噂】★4AUTOCAR JAPAN、WEB CARTOP(「それ以下」はWEB CARTOPのみ)2026年9月7・8日掲載
車名・価格・航続距離・電池容量未発表(1月に名称・デザイン・主要な装備を発表予定と日本経済新聞が報道)未発表—2026年11月
予想発売は2027年後半、最安は200万円台前半、現行の補助金は対象外【予想】当サイト2026年11月

5月の会見は価格も航続距離も非公開だった

東洋経済オンラインによると、5月27日の記者会見では試作車の展示がなく、航続距離や価格などの詳細は公表されませんでした。

ただ、オートカー・ジャパンによると、発表会では第一弾の軽EVの外観写真が公開されています。7月21日のEMT R&Dセンターの開所式では国内実証実験を9月から始める予定と説明され、日刊自動車新聞は9月1日付で、10月から公道での実証実験を行うと報じました。車の姿は少しずつ見えてきていて、1月の世界初公開が実車で確かめる最初の本番になりそうです。

時系列で見る

これまでとこれから。5月27日にブランド発表、11月4日に世界初公開を発表。これから先は、1月15日から東京オートサロン、2月1日が補助金の登録期限
時間順の一覧を開く
  • 2025年1月30日:EMTが設立される
  • 2026年5月27日:EMTが新ブランドEMTAを発表。第一弾は2027年発売予定の軽EV。日本経済新聞は「2027年春の発売を目指す」と報道
  • 2026年5月28日:日刊自動車新聞が「2027年にも国内発売」と報道(carview!とYahoo!ニュースの転載版の表記は「2027年上旬にも」)
  • 2026年6月9日:東洋経済オンラインが、5月の会見では価格と航続距離が非公開だったと報道
  • 2026年7月:BYDが軽EVのラッコを投入(日本経済新聞)
  • 2026年7月21日:EMT R&Dセンターが開所。国内実証実験を9月から始める予定と説明
  • 2026年9月1日:日刊自動車新聞が、10月から国内の公道で実証実験を行うと報道
  • 2026年10月6日:スズキが軽EVのe SKYを11月16日から発売すると発表
  • 2026年10月21日:経産省が現行のCEV補助金の見直しを発表(2027年1月1日以降の登録分から減額)
  • 2026年11月4日:EMTが東京オートサロン2027での世界初公開を発表。日本経済新聞は「27年中の発売を目指す」と報道
  • 2026年11月5日:日刊自動車新聞が「同年内の発売を予定」と報道
  • 2027年1月15日〜17日:東京オートサロン2027(予定)
  • 2027年2月1日:現行のCEV補助金で、補助対象になる初度登録(届出)の最終日

新型EMTAの発売時期|公式は「2027年」だけ、日経は「春」から「27年中」

発売時期は、公式と報道の言葉を並べると、日経の書き方だけが半年で少し動いて見えます。5月と11月を比べてみましょう。

公式は5月も11月も「2027年」のまま

EMTの公式リリースは、5月に第一弾として2027年に軽自動車規格のEVの発売を予定、11月に「2027年発売を予定」と書いていて、月は示していません。時期を絞る言葉は、報道の側にしかないということです。

日本経済新聞は「春」から「27年中」へ

日本経済新聞は、5月27日の記事で「ガソリン車並みの価格で2027年春の発売を目指す」と書き、11月4日の記事では「27年中の発売を目指す」としました。

日刊自動車新聞は、5月28日掲載の記事が「2027年にも国内発売」、9月1日付が「2027年に発売」、11月5日付が「同年内の発売を予定」で、5月から一貫して年単位の書き方です。動いたのは日経だけで、春と書いたのも、確認した2紙では日経1本でした。

媒体5月9月11月
日本経済新聞2027年春(5月27日)確認した記事なし27年中(11月4日)
日刊自動車新聞2027年にも(5月28日・自社サイト版)2027年に発売(9月1日)同年内(11月5日)

取材の場や言い回しが違うだけで、会社が時期を後ろへ変えたとは決められません。ただ、春を名指しした5月の日経と比べると、11月は幅のある書き方になっている点は、頭に置いておきたいところです。

なお「2027年上旬にも」という表記は、5月28日の日刊自動車新聞の記事を、carview!とYahoo!ニュースに転載した版だけにありました。日刊自動車新聞の自社サイト版の同じ記事は「2027年にも」となっています。

公式は5月も11月も2027年だけで月は示さない。日本経済新聞は5月が2027年春、11月が27年中。日刊自動車新聞は年単位のまま

実車に会える最初の機会は東京オートサロン

EMTの公式リリースは、世界初公開を東京オートサロン2027のプレスカンファレンスで行うと書き、実車を見せる最初の機会として、EMTAブースへの来場を呼びかけた形です。東京オートサロンの公式サイトでは、1月15日はビジネスデイで、一般特別公開は14時から、16日と17日が一般公開日とされています。

一般の人が見られるのは早くて15日14時からの見込みです(当サイトの読みで、公式が一般公開と結んで書いているわけではありません)。

月が書かれていないのが、いちばん気になりますよね

新型EMTAの価格|「ガソリン車と同等」の方針と競合は210万円台から

価格は未発表で、手がかりは2つ、CEOの方針と、すでに価格が出ている競合2台があります。

CEOは「ガソリン車と同等」の価格を目指すと報じられている

日刊自動車新聞によると、何CEOは5月の事業説明会で、ガソリン車と同等の価格設定にする方針を示しました。同じ記事では、航続距離などは未定とされています。

打越CMOの発言は、AUTOCAR JAPAN(9月7日掲載)とWEB CARTOP(9月8日掲載)が報じたものです(【噂】★4、公式リリースには記載なし)。価格と電池の言い方に差があるため、表に並べました。

AUTOCAR JAPANは、価格破壊が目的でも補助金頼りでもないことも強調したと伝えていて、補助金の節の【予想】を読むときの前提の1つになります。

媒体(掲載日)価格電池補足
日刊自動車新聞(5月・CEOの発言)ガソリン車と同等の価格設定にする方針未定(スペックは未定とされた)—
AUTOCAR JAPAN(9月7日・打越CMO、8月31日のメディア向けセッション)ガソリン車と同等レベルの価格帯で準備し、十分にチャレンジできる大小2種類の予定価格破壊が目的でも、補助金頼りでもない
WEB CARTOP(9月8日・打越CMO、質疑応答)ガソリンの軽と同等、あるいはそれ以下でなければ普及しない複数の選択肢「それ以下」はWEB CARTOPだけの報道

では、CEOの言う「ガソリン車と同等」は何円くらいなのでしょうか。1例として、スズキのアルトHYBRID X(2WD)は、2025年6月の発表時点で1,469,600円でした(税込、モノトーン、2トーンルーフは別に49,500円高い)。

現在の価格はスズキの公式価格ページで確かめてください。EMTAがどのクラスのガソリン軽を指すのかは報じられていません。

小さな軽を指すなら、200万円を切る見立てに近づきます。当サイトの200万円台前半の予想は、次の見出しで見る競合の最安が210万円台だった点を重く見たもので、この方針より高めの設定です(【予想】)。

競合の最新2台は210万円台から

EMTAが比べられるのは、BYDのラッコとスズキのe SKYでしょう。どちらも最安グレードは210万円台で、航続距離は300km台まで伸びています。

競合の最安は、ラッコ200が2,145,000円、e SKY Aが2,120,000円(いずれも税込)。最長の航続距離はラッコ300が320km、e SKYが310km

価格はいずれも税込のメーカー希望小売価格です。ラッコは2026年7月、e SKYは2026年10月6日の公式発表の値で、11月6日現在の補助金の銘柄表にある本体価格(税抜)を1.1倍した額とも一致しています。

車グレード価格(税込)航続距離(WLTC)電池容量
BYD ラッコ2002,145,000円210km22.4kWh
BYD ラッコ300Plus2,398,000円320km35.8kWh
BYD ラッコ300Premium2,497,000円320km35.8kWh
スズキ e SKYA(受注生産)2,120,000円310km26kWh
スズキ e SKYG2,390,000円310km26kWh
スズキ e SKYX2,790,000円310km26kWh

ラッコは2026年7月に投入され、e SKYは11月16日の発売です。EMTAは、この2台より後に出る新ブランドとして並べて見られることになります。

桜並木の道を走るブルーのスズキ e SKYを正面から見た外観(EMTAではなく比較用の軽EV)
比較用:スズキ e SKY(メーカー公表写真)。EMTAの第一弾ではありません。 写真:スズキ
ホワイトのBYD ラッコを真横から見たスタジオ写真(EMTAではなく比較用の軽EV)
比較用:BYD ラッコ(メーカー公表写真)。EMTAの第一弾ではありません。 写真:BYD

新型EMTAと補助金|現行制度の登録期限は2027年2月1日まで

受付は先着順で、2027年1月からは額も下がる見込みです。新型の発売より先に、いまのCEV補助金の登録期限が来る可能性が高いでしょう。

現行の補助金は2027年2月1日の登録分まで

いまのCEV補助金(令和7年度補正)は、補助対象になる初度登録(新車として最初に行う登録で、軽自動車は届出)が2027年2月1日まで、交付申請書は2027年2月12日必着が最終の期限となっています(次世代自動車振興センター)。

ただし申請書は事務局に届いた日の先着順で、予算に達した日の前日(営業日)で受付が終わる決まりです。経産省は、受付終了の見込みを2026年12月上旬〜下旬の目処としています(令和8年10月9日時点で、申請状況によって前後する可能性があります)。

この目処は10月21日の減額より前のもので、11月7日に確認した時点で更新されていません。1月以降の登録分の額が下がるため、予算の減り方が変わって受付終了が後ろへずれる可能性もあります(【予想】)。

新型EMTAの世界初公開は1月15日からで、発売は2027年中の予定です。当サイトは、現行の制度は受付の終了か登録期限の2月1日のどちらかで発売より前に終わり、新型は対象にならない可能性が高いとみています。

現行のCEV補助金は初度登録が2027年2月1日まで、先着順。受付終了は10月9日時点で12月上旬〜下旬の目処

では発売後は補助金が出ないのでしょうか。経産省は、事業が2027年1月以降も続く場合に、1月1日以降に登録する車から軽EVの基準額の最大を55万円から44万円へ下げる見直しを発表しています(現行の予算をできるだけ長く使うための措置)。

ここに、鋼材などの環境負荷低減に取り組むメーカーを評価するGX加算(軽EVは最大3万円から最大1.8万円へ)が加わるため、最高の額は44万円に1.8万円を足した458,000円です。

日刊自動車新聞は10月20日に、来年度予算にもとづく次の制度は来春ごろに始まる見込みと報じ、21日には、補助に空白が出ないよう来年度予算からの遡及適用も含めて調整していると伝えました(【噂】★3、確認できた専門紙は1紙です)。

経産省の令和9年度概算要求にもCEV補助金は1,100億円が入っていますが、予算は成立しておらず、新年度の額は公表されていない状況です。額は車種ごとにメーカーの取組を総合的に評価して決まる仕組みなので、EMTAが対象になるかは、11月7日の時点では分かりません。

銘柄ごとの額は大きく違う

補助金の額は、車の銘柄ごとに決まる仕組みです。次世代自動車振興センターの令和8年11月6日現在の銘柄別の表を見ると、同じ軽EVでも2027年1月以降の登録分は、ラッコの90,000円からサクラの458,000円まで5倍以上の開きがあります。右端の差は、登録が2026年内か2027年1月以降かで減る額で、1月以降の額は受付が続いた場合のものです。

銘柄2026年内の登録(4月1日〜12月31日)2027年1月以降の登録差(減る額)
BYD ラッコ150,000円90,000円60,000円
スズキ e SKY568,000円450,000円118,000円
日産 サクラ580,000円458,000円122,000円
ホンダ N-ONE e:580,000円458,000円122,000円

EMTAの銘柄はまだ表に載っていないので、額は分かりません。補助金の有無と金額で、同じ本体価格でも実質の負担が変わってきます。

競合3台の実質価格|補助金を引くとこうなる

競合の本体価格から銘柄別の補助金を引いた額を、次の表に並べました。サクラは日産公式の最安のSグレードで、価格は2026年4月現在の東京地区メーカー希望小売価格(税込)です。e SKYのAは受注生産とされている点に注意してください。

車・グレード本体価格(税込)2026年内に登録2027年1月以降に登録
日産 サクラ S2,448,600円1,868,600円(580,000円引き)1,990,600円(458,000円引き)
スズキ e SKY A2,120,000円1,552,000円(568,000円引き)1,670,000円(450,000円引き)
BYD ラッコ 2002,145,000円1,995,000円(150,000円引き)2,055,000円(90,000円引き)

補助金が付かないEMTAなら、本体価格がそのまま実質価格で、この3台の実質価格が、EMTAを比べるときの線になります。当サイトの予想する200万円台前半は、年内に登録する3台より高く、1月以降のサクラ・e SKYよりも高い水準で、ラッコ200の1月以降(2,055,000円)に近い額です(【予想】)。税金や諸費用、自治体の補助は入れていません。

実質価格のもしも表(当サイトの試算)

本体価格を3通りに置き、補助金が出ない場合、ラッコ並みの90,000円、2027年1月以降の登録分でサクラなどが受ける最大の458,000円(基準額44万円にGX加算1.8万円を足した額)の3つで引き算してみます。次の制度の額は未公表なので、現行制度の額を借りた仮の計算です。

本体価格(仮)補助金なし90,000円の場合458,000円の場合
2,000,000円2,000,000円1,910,000円1,542,000円
2,150,000円2,150,000円2,060,000円1,692,000円
2,400,000円2,400,000円2,310,000円1,942,000円

これは仮の価格で引き算しただけの【予想】で、EMTAの実際の価格や補助額ではありません。税金や諸費用、自治体の補助は入れておらず、上限どおりに出るとも限らないので、目安として見てください。

ラッコの90,000円が低い理由は、公表資料からは分かりません。額は車種ごとに、メーカーの取組を総合的に評価して決まる仕組みです(経産省)。

EMTAは新ブランドなので、充電や供給の実績はこれからという段階でしょう。そこで当サイトは、458,000円より90,000円の列に近いとみています(【予想】、EMTAの得点は未公表で、根拠は評価の仕組みだけです)。

ピンクとホワイトの日産 サクラが並ぶ外観(EMTAではなく比較用の軽EV)
比較用:日産 サクラ(メーカー公表写真)。EMTAの第一弾ではありません。 写真:日産自動車

新型EMTAは誰のクルマか|日中5社の出資とオートバックス

名前を聞き慣れない新ブランドなので、どんな会社が作るのかを知りたい人も多いはずです。公式が明かしている範囲と、報道で分かる範囲を分けて見ていきましょう。

株主は日中5社、比率は報道ベース

日本経済新聞は、奇瑞汽車、オートバックスセブン、江蘇悦達汽車集団、国軒高科、アネスト岩田が共同出資してシンガポールで設立した企業の子会社がEMTだと伝えています。日中5社の共同出資という点は、日刊工業新聞も同じです。EMT自身は、リリースに株主の構成を書いていません。

比率について東洋経済は、親会社の株主として次の割合を報じました。上海市市場監督管理局などの資料によるもので、EMTは比率を明言していないとのことです。

出資元親会社への比率(東洋経済の報道)
奇瑞汽車約27%
江蘇悦達汽車集団約27%
国軒高科約18%
オートバックスセブン約18%
アネスト岩田約9%

中国系3社(奇瑞・江蘇悦達・国軒高科)を足した合計は約72%と出ました(当サイトの足し算)。

株主の顔ぶれを見ると、販売の仕方も気になりますね

中国で作り、日本で売る

日本経済新聞は、軽EVは中国と日本で開発し、まず中国で生産すると伝えています。日刊自動車新聞も5月に、中国の専用ラインで生産したものを輸入販売すると書きました。

売り場はオートバックスだけではない

公式リリースは、大型店舗に頼らず、ショッピングモール内の小型拠点、生活導線上の体験型スペース、移動型の出張店舗などを展開するとしています。

日刊自動車新聞は5月、オートバックスセブンや一部のディーラーと組み、初年度に数百拠点を設けることを目標にしていると報じました。36Kr Japanは、独立系ディーラーとの連携が中心で、オートバックスの拠点も一部使う方針だが、販売網の詳細は交渉中と伝えていて、報道で書き方が割れています。

新ブランドの軽EVを選ぶとき、車検や修理をどこで頼めるかは気になるところですよね。拠点の場所は、11月7日の時点で公表されていません。

当サイトの予想|新型EMTAは2027年後半、200万円台前半が本命

ここからは当サイトの見立てです。予想ごとに、根拠と外れる条件を一緒に書きました。

発売時期は◎2027年後半、○前半、▲2028年以降

前半は1〜6月、後半は7〜12月のことです。◎○▲は当サイトの本命・対抗・大穴で、外れる条件を一緒に書きました。

予想根拠外れる条件
◎2027年の後半(7〜12月)に発売日本経済新聞は5月の「春」から11月は「27年中」へ書き方が広がった。日刊自動車新聞は5月から「2027年にも」「2027年に発売」「同年内」と一貫して年単位で、動いたのは日経だけ。1月の公開で伝えられる予定は名称・デザイン・主要な装備で、価格や航続距離は挙がっていないが、後半を強く支える根拠ではない2027年6月までの発売が示される、または発売される。2028年以降へずれる
○2027年の前半(1〜6月)に発売日本経済新聞が5月に「2027年春の発売を目指す」と書いた(春と書いたのは、確認した2紙では日経だけ)。公式は月を示していない2027年7月以降の発売が示される、または6月までに発売されない
▲2028年以降にずれ込む新ブランドの最初の車で、販売網の整備にも時間がかかる。公式の「2027年発売予定」が動く場合の見立て2027年中に発売される

価格・航続距離・補助金の予想

予想中身根拠外れる条件
価格◎最安グレードは200万円台前半(当サイトは200万円以上230万円未満を「前半」とみなす)競合の最安がラッコ2,145,000円、e SKY 2,120,000円で近い。CEOがガソリン車と同等の価格設定を目指すと報じられ、打越CMOは同等レベルで準備と説明(AUTOCAR JAPAN。WEB CARTOPは「あるいはそれ以下」とも伝える)最安が200万円を切る、または230万円以上
価格○最安グレードが200万円を切るWEB CARTOPの「あるいはそれ以下」の発言を強く受け止め、中国生産のコスト面を生かす場合発売時の最安が200万円以上
価格▲最安グレードが230万円以上電池が大小2種類(AUTOCAR)/複数(WEB CARTOP)のうち、大きい電池の上位グレードを先に出す場合最安が230万円未満
航続距離◎電池違いで幅が出る見込みで、最長のグレードは300km前後(当サイトは280〜330kmを「前後」とみなす)競合2台の最長が310km、320kmで並んでいる。電池は大小2種類の予定(AUTOCAR)/複数の選択肢(WEB CARTOP)と報じられている最長が280km未満、または330kmを超える
補助金(現行制度)◎現行制度(令和7年度補正)の対象外になる初度登録の期限が2027年2月1日で、受付は先着順で終わる見込み。世界初公開は1月15日から発売と登録が2027年2月1日までに始まり、予算が残っている
補助金(次の制度)○発売後の次の制度(来年度予算)が始まり、EMTAも対象になる。額は未公表日刊自動車新聞は、次の制度が来春ごろに始まる見込みと報道(【噂】★3)。経産省の令和9年度概算要求にもCEV補助金1,100億円が入っている(予算は未成立)。額は車種ごとのメーカーの取組の評価で決まる次の制度が始まらない、またはEMTAが対象にならない
当サイトの予想。発売は2027年後半、価格は200万円台前半、補助金は現行制度の対象外が本命

EMTAの市販車として確定した見た目は、11月7日の時点で未発表です。車名とデザインは東京オートサロンで発表される予定と日本経済新聞が伝えているため、見た目の予想は書かないことにしました。

予想は、外れる条件と一緒に見ておくと使いやすそうです

新型EMTAの答え合わせはこの3点で

予想は外れることもあります。そこで、何で判定するかを先に決めておくことにしました。公式の発表が出たら、この節をそのまま更新していきます。

1月15日の開幕までに見ること

1つ目は、発売の月が示されるかどうかです。示されれば、前半と後半の勝負がつくでしょう。2つ目は、次の補助金の制度について、経産省か次世代自動車振興センターから発表があるかを見ます。

発表が出たら見ること

3つ目は発表の中身です。車名、価格帯、航続距離のどれが出るかで、価格の見立てと航続距離の見立てに★や◎を付け直します。

見ることいつ付け直すもの
発売の月が示されるか1月15日の開幕まで発売時期の◎○▲
次の補助金の制度の発表発表があったとき補助金の行
車名・価格帯・航続距離発表が出たとき価格と航続距離の★・◎

外れた予想も消さずに、答えを横に書き足していきます

新型EMTAを待つか、先に軽EVを買うか|2つの質問で決める

時期も価格も読み切れないので、判断の軸は噂ではなく自分の事情に置くのが安全です。質問は2つだけにしました。

先に2つの質問に答える

最初に見ておきたいのは、補助金の額が登録の時期で変わることです。登録が2026年12月31日までか2027年1月以降かで、サクラは122,000円、e SKYは118,000円、ラッコは60,000円違います(上の表の差額)。いまの軽EVを買うなら、年内に登録するほうが補助金は有利です。

ただし、受付は申請書が事務局に届いた日の先着順で、終了の目処は10月9日時点で12月上旬〜下旬でした(10月21日の減額より前の目処で、更新されていません)。受付が先に終われば、年内に登録できても補助金を受けられない可能性があります。納期次第では間に合わないことも考えられるでしょう。

1月以降の額は受付が続いた場合のもので、12月に受付が終わると次の制度(来春ごろ、【噂】★3)を待つことになり、額は未公表です。e SKYのAは受注生産とされているため、年内の登録が難しい可能性もあります(【予想】、納期は販売店で確かめたいところ)。

判断の流れ。年内に登録できるなら3台を比べる。ただし受付が先に終われば間に合わない。難しければ価格が出るまで待てるかで、待つか、受付が続いた場合の1月以降の補助額で現行車を比べるか決める

①年内の12月31日までに登録できそうですか。できるなら、サクラ・e SKY・ラッコの実質価格を比べるのが近道ですが、新型を待つと年内の額(サクラなら580,000円)を逃すおそれがあります。

②年内の登録が難しいなら、価格が出るまで待てますか。待てるなら1月15日の東京オートサロンで確かめ、待てないなら、受付が続いた場合の1月以降の補助額(サクラ458,000円、e SKY 450,000円、ラッコ90,000円)で今の軽EVを比べます。

東京オートサロンまで待っても、価格が出る保証はありません(日経が伝える発表予定は名称・デザイン・主要な装備で、価格は含まれていません)。

乗り換える場合は、総額と下取りも確かめておく

乗り換えるなら、下取りか買取かで負担額が変わってきますよね。

次の型を待つ視点ではサクラのフルモデルチェンジはいつ?次期型の公式情報と予想が、乗り換えの準備では新型サクラの値引き相場|本体0〜30万円より、下取り26.5万円差のほうが大きい理由が、同じ軽EVの次の動きでは新型e SKYのフルモデルチェンジはまだ先?11月16日発売、補助金は年内56.8万円が参考になります。

査定の流れの実例は、次の記事が参考です。

\ 乗り換える前に、今の車の査定額を /

※最大20社がWebで入札し、やりとりは高額査定の上位最大3社だけ(MOTA公式。一部対象外の場合あり)

新型EMTAのよくある質問

新型EMTAはいつ発売されますか?

公式の案内は2027年発売予定で、月は示されていません。日本経済新聞は「27年中」、日刊自動車新聞は「同年内」と報じていて、当サイトの予想は2027年の後半です。

新型EMTAの価格はいくらですか?

公式の発表は、11月7日に確認した範囲ではありません。CEOはガソリン車と同等の価格設定にする方針と報じられ、打越CMOは同等レベルで準備していると報じられ、同等かそれ以下でなければ普及しないとの発言も伝えられています。当サイトの予想は、最安グレードが200万円台前半です。

EMTAの第一弾の車名は何ですか?

公式には未発表です。日本経済新聞は、東京オートサロン2027で名称、デザイン、主要な装備を発表する予定と伝えています。

EMTAとはどこの会社のブランドですか?

株式会社EMT(横浜市西区)が日本市場向けに立ち上げた自動車ブランドで、2026年5月に発表されました。日本経済新聞などは、奇瑞汽車やオートバックスセブンなど日中5社の出資と伝えています。

新型EMTAの航続距離や電池容量はどのくらいですか?

公式には出ていません。競合のラッコは210kmか320km、e SKYは310kmで、電池は大小2種類の予定(AUTOCAR JAPAN)と報じられていて、当サイトは電池違いで幅が出るとみて、最長で300km前後(280〜330km)と予想します。

新型EMTAはどこで作られますか?

日本経済新聞は、中国と日本で開発し、まず中国で生産すると報じています。日刊自動車新聞も、中国の専用ラインで生産したものを輸入販売すると伝えました。

新型EMTAはCEV補助金の対象になりますか?

現行の制度(令和7年度補正)は初度登録が2027年2月1日まで(予算が先に尽きれば前倒しで終了)で、新型の発売はそれより後になる可能性が高いと当サイトは予想します。経産省は2027年1月以降も減額して続ける見直しを発表し、来年度予算の次の制度は来春ごろの見込みと日刊自動車新聞が報じていますが、EMTAが対象になるかは分かりません。

新型EMTAの実車はいつ見られますか?

2027年1月15日〜17日の東京オートサロン2027で世界初公開される予定です。1月15日はビジネスデイで、東京オートサロンの公式サイトでは一般特別公開は14時から、16日と17日が一般公開日と案内されています。

新型EMTAは待つのと今の軽EVを買うのと、どちらがよいですか?

補助金の面では買うなら年内(12月31日まで)の登録が有利で、年内か1月以降かで補助額はサクラが122,000円、e SKYが118,000円、ラッコが60,000円違います。ただし受付は先着順で、10月9日時点の目処は12月上旬〜下旬なので、納期を販売店で確かめてください。新型を待つなら、1月15日開幕の東京オートサロンで価格が出る保証はなく、年内に登録できる人は年内の補助額を逃すおそれがあります。

まとめ|新型EMTAは2027年発売予定、車名とデザインは1月の東京オートサロンで

新型EMTAで公式に確かめられたのは、2027年発売予定の軽EVと、1月15日からの世界初公開までです。発売月は公式に未発表で、報道の言葉は日経の「春」から「27年中」まで幅があり、株主や生産、価格の話も【噂】★3〜4にとどまります。

意外だったのは、現行の補助金の期限が、新型の発売より先に来る可能性が高いことでした(受付の終了は、10月9日時点で12月上旬〜下旬の目処です)。待つかどうかは、新型への期待より、年内登録の補助額と、発売後の次の制度のどちらを見るかで決めるのが確かでしょう。

明日、人に言えるひと言。公式は2027年だけで、日経の言葉は春から27年中まで幅がある。補助金は登録2027年2月1日まで。競合は210万円台から。EMTAはガソリン車と同等の価格を目指すと報じられている

次の一歩
現行の補助金を使いたいかどうかを先に決め、今の車の査定額も知っておきましょう。1月の東京オートサロンの発表で、この記事の予想を答え合わせします。

\ 乗り換える前に、今の車の査定額を /

※最大20社がWebで入札し、やりとりは高額査定の上位最大3社だけ(MOTA公式。一部対象外の場合あり)

参考URL一覧

>>MOTA一括査定やってみたら驚きの結果が出た<<

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