トヨタの人気ミニバン「ヴォクシー」が、2025年9月1日に待望のマイナーチェンジ(一部改良)を実施します。現行90系の発売から約3年半を経て初の一部改良となり、装備の充実化や新色の追加が主な内容です。しかし、多くのファンが待ち望んでいた特別仕様車「煌(きらめき)」の追加は今回見送られる見込みで、価格も10万円から20万円程度上昇します。フルモデルチェンジは2029年頃と予想されており、当面はこの改良モデルが市場を牽引します。人気カラーは依然として白(ホワイトパール)と黒(ブラック)が圧倒的で、リセールバリューにも大きく影響します。
記事のポイント
- マイナーチェンジは2025年9月1日に発売予定
- 特別仕様車「煌4」は今回設定されず、次回以降に期待
- 価格は装備充実化に伴い10~20万円程度アップする
- 新色「プラチナホワイトパールマイカ」が登場する
- 上級グレード「S-Z」の装備が大幅に標準化される
- 白と黒のボディカラーが人気とリセールで圧倒的
- 次期フルモデルチェンジは2029年頃と予想される
- 現在受注停止中で、改良モデルの受注は8月頃開始見込み
新型ヴォクシー マイナーチェンジ2025年9月1日発売決定!注目の変更点とスケジュール

2022年1月のフルモデルチェンジから約3年半、高い人気を維持し続けてきた90系ヴォクシーが、初の一部改良を迎えます。今回の変更は、フェイスリフトのような大規模なデザイン変更ではなく、ユーザーの利便性向上と商品力強化に主眼を置いた「一部改良」です。生産効率の向上も目的の一つと見られています。
発売日は2025年9月1日確定!受注開始は8月から
複数の情報筋によると、改良新型ヴォクシーの正式な発売日は2025年9月1日で確定的なようです。当初は2024年や2025年春頃の予定でしたが、延期を重ねてこの時期に落ち着きました。
現在、現行モデルは全国のディーラーで受注停止状態となっていますが、これは改良モデルへの切り替え準備のためです。改良モデルの先行受注は、発売に先駆けて2025年8月頃から開始されると予想されています。人気車種のため、発売直後から納期が長期化する可能性も高く、購入を検討している方は8月の動向を注視する必要があります。
マイナーチェンジで主な変更点まとめ:装備充実が最大の目玉
今回の改良のハイライトは、特に上級グレードにおける装備の標準化です。以下に変更点をまとめました。
項目 | 変更内容 | 詳細 |
---|---|---|
装備の充実 | S-Zグレードに人気オプションを標準装備 | ・10.5インチ ディスプレイオーディオPlus・ブラインドスポットモニター(BSM)・ETC2.0ユニット |
安全装備強化 | 全グレードで安全装備を強化 | ・ブラインドスポットモニター+安心降車アシスト・パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)・ETC2.0ユニット |
ボディカラー | ホワイト系を刷新、一部カラーを廃止 | ・「ホワイトパールクリスタルシャイン」を廃止し、新色「プラチナホワイトパールマイカ」を設定・「マッシブグレー」「スパークリングブラックパールクリスタルシャイン」を廃止し、全4色展開になるという情報も |
デザイン | エンブレムデザインの変更 | ・ハイブリッド車のエンブレムを最新のデザインに変更 |
価格 | 全グレードで価格改定 | ・装備充実と原材料価格高騰により、10万円~20万円程度の値上げが見込まれる |
見送り事項 | デザイン変更や特別仕様車はなし | ・フロントグリルなどのフェイスリフトは実施されない・12.3インチフル液晶メーターの採用も見送り・特別仕様車「煌(きらめき)」の設定はなし |
特別仕様車「煌4」はなぜ見送られたのか?復活はいつ?

ヴォクシーの歴史において、特別仕様車「煌」は絶大な人気を誇るブランドでした。初代から3代目に至るまで、モデルチェンジやマイナーチェンジのたびに設定され、販売を力強く牽引してきました。
型式 | モデル発売 | 「煌」初回発売 | 期間 |
---|---|---|---|
初代 (R60G) | 2001年11月 | 2002年7月 | 約8ヶ月後 |
2代目 (R70G/W) | 2007年6月 | 2008年6月 | 約1年後 |
3代目 (R80G/W) | 2014年1月 | 2017年11月 (MC後) | MCから約4ヶ月後 |
過去の実績を見ると、90系でも「煌」の登場は確実視されていましたが、今回の改良では設定が見送られました。この背景には、発売以来続いてきた慢性的な生産遅延と長い納期が関係していると推測されます。生産が不安定な中で、専用装備を必要とする特別仕様車をラインナップに加えるのは困難だったと考えられます。
しかし、これで「煌」が完全に消滅したわけではありません。トヨタは2026年から台湾の工場でもノア・ヴォクシーの生産を開始し、供給体制を強化する計画があります。生産が安定し、納期が短縮されれば、次回の年次改良やマイナーチェンジのタイミングで「煌Ⅳ」として復活する可能性は非常に高いと言えるでしょう。
新型ヴォクシー エクステリア・インテリア刷新!新色「プラチナホワイトパールマイカ」と装備充実の詳細
エクステリアデザイン:新色「プラチナホワイトパールマイカ」に注目

2025年モデルでは、フロントマスクの変更といった大掛かりなフェイスリフトは行われません。現行モデルの「先鋭・独創」をテーマにしたアグレッシブなデザインはそのままに、カラーラインナップの刷新が中心となります。
最大の変更点は、人気No.1カラー「ホワイトパールクリスタルシャイン」に代わり、新色の「プラチナホワイトパールマイカ」が設定されることです。この新色は、ハリアーやアルファードなど、より上級の車種で採用されているカラーで、従来のパールホワイトよりもさらに上質で深みのある輝きが特徴です。ヴォクシーの高級感を一層引き立てる効果が期待されます。
- 廃止される可能性のあるカラー:マッシブグレー〈1L6〉、スパークリングブラックパールクリスタルシャイン〈220〉
- 継続されるカラー:プラチナホワイトパールマイカ (新色)、アティチュードブラックマイカ〈218〉、グリッターブラックガラスフレーク〈226〉、メタルストリームメタリック〈1K0〉
インテリアと装備:S-Zの価値が大幅向上

インテリアデザインの基本的なレイアウトに変更はありません。見晴らしの良いコックピット、広大な室内空間、そして多彩なシートアレンジといった現行モデルの美点はそのまま受け継がれます。
今回の改良で最も恩恵を受けるのは、上級グレード「S-Z」を選択するユーザーです。これまでメーカーオプションだった人気の高い装備が標準で搭載されるため、実質的な価値が大きく向上します。
- 10.5インチ ディスプレイオーディオPlus:大画面で視認性が高く、コネクティッドナビにも対応する上位ナビが標準装備
- ブラインドスポットモニター(BSM)+安心降車アシスト(SEA):車線変更時の後方車両や、降車時に接近する自転車などを検知して警告
- ETC2.0ユニット:高速道路の渋滞情報などを活用できるETC2.0が標準装備
これらの装備は、従来「快適利便パッケージ」や安全装備のセットオプションとして提供されており、合計で20万円以上の価値がありました。価格上昇分を考慮しても、S-Zグレードの魅力は増したと言えるでしょう。
パワートレインと燃費性能:定評ある性能はそのまま

パワートレインに関しては、今回の改良で変更はありません。現行モデルで高い評価を得ている2種類のユニットが引き続き搭載されます。
パワートレイン | 2.0L ガソリン (Dynamic Force Engine) | 1.8L ハイブリッドシステム (THS) |
---|---|---|
エンジン型式 | M20A-FKS | 2ZR-FXE |
最高出力 | 125kW (170PS) / 6,600rpm | エンジン: 72kW (98PS) / 5,200rpm |
最大トルク | 202N・m (20.6kgf・m) / 4,900rpm | エンジン: 142N・m (14.5kgf・m) / 3,600rpm |
モーター出力 (前) | – | 70kW (95PS) |
モーター出力 (後/E-Four) | – | 30kW (41PS) |
システム最高出力 | – | 103kW (140PS) |
トランスミッション | Direct Shift-CVT (発進用ギヤ付) | 電気式無段変速機 |
駆動方式 | FF / 4WD | FF / E-Four (電気式4WD) |
新型ヴォクシー 価格改定と人気カラー分析!白黒どっちを選ぶべき?リセールバリュー徹底比較

価格改定の詳細:10~20万円の値上げは必至
今回の改良に伴い、全グレードで価格が引き上げられます。主な要因は、前述の装備充実化と、近年の世界的な原材料価格や物流費の高騰です。
値上げ幅はグレードにより10万円~20万円程度になると見られています。
グレード | パワートレイン | 駆動 | 乗車定員 | 現行価格(税込) | 予想新価格(税込) | 価格差(予想) |
---|---|---|---|---|---|---|
S-G | ガソリン | 2WD | 7/8人 | 3,090,000円 | 約3,200,000円 | 約+11万円 |
S-G | ガソリン | 4WD | 7/8人 | 3,288,000円 | 約3,400,000円 | 約+11万円 |
S-G | ハイブリッド | 2WD | 7/8人 | 3,440,000円 | 約3,550,000円 | 約+11万円 |
S-G | ハイブリッド | E-Four | 7人 | 3,660,000円 | 約3,780,000円 | 約+12万円 |
S-Z | ガソリン | 2WD | 7人 | 3,390,000円 | 約3,550,000円 | 約+16万円 |
S-Z | ガソリン | 4WD | 7人 | 3,588,000円 | 約3,750,000円 | 約+16万円 |
S-Z | ハイブリッド | 2WD | 7人 | 3,740,000円 | 約3,920,000円 | 約+18万円 |
S-Z | ハイブリッド | E-Four | 7人 | 3,960,000円 | 約4,160,000円 | 約+20万円 |
特にS-Zグレードは値上げ幅が大きくなりますが、標準化される装備の価値を考えれば、むしろ割安感が出るとも考えられます。
人気カラー徹底比較:白と黒、どっちを選ぶべき?
ヴォクシーのボディカラー選びは、白と黒の二大巨頭による一騎打ちと言っても過言ではありません。各種調査でも、この2色で全体の8割以上を占めるほどの人気ぶりです。
項目 | ホワイトパールクリスタルシャイン / プラチナホワイトパールマイカ | アティチュードブラックマイカ |
---|---|---|
見た目の印象 | 上品、清潔感、ファミリー向け、膨張色で大きく見える | 高級感、威圧感、精悍、引き締まって見える |
リセールバリュー | 非常に高い。定番色で需要が安定。 | 非常に高い。こちらも需要が安定。 |
夏の車内温度 | 上がりにくい。エアコンの効きも良く、燃費に有利。 | 非常に上がりやすい。太陽光を吸収するため。 |
目立ちやすい汚れ | 水垢、泥はね、鉄粉などの黒っぽい汚れ。 | 洗車キズ、砂埃、花粉、イオンデポジット(水シミ)。 |
メンテナンス性 | 黒よりは楽だが、水垢対策は必要。 | こまめな洗車(手洗い推奨)とコーティングが必須。磨き上げた時の輝きは格別。 |
追加料金 | +33,000円 (メーカーオプション) | 0円 (標準色) |
ファミリーユースで、手入れの手間を少しでも減らしたいなら「白」がおすすめ。圧倒的な高級感と、磨き上げる喜びを求めるなら「黒」が最適。リセールバリューは両色とも高値期待可能
現行モデルとの比較:待つべきか?今すぐ中古を探すべきか?
改良を前に、多くの購入検討者が悩むのが「待つべきか、否か」という問題です。
- 改良モデルを「待つべき」人:最新の装備、特に10.5インチナビやBSMが絶対に欲しい人
- 新色「プラチナホワイトパールマイカ」に魅力を感じる人
- 価格上昇を許容できる人
- 最新年式のモデルに乗りたい人
- 現行モデルの中古車を「探すべき」人:少しでも安く手に入れたい人(改良後は現行中古車の価格が動く可能性)
- 廃止される「マッシブグレー」や「スパークリングブラックパールクリスタルシャイン」が欲しい人
- オプションを自分で細かく選びたい人(標準化される装備が不要な場合)
- すぐにでもヴォクシーに乗りたい人(受注停止中のため)
今回の改良はデザインの変更がないため、見た目の古さを感じることはありません。したがって、最大の判断基準は「価格」と「標準化される装備の必要性」になるでしょう。トヨタ認定中古車など、状態の良い3年落ち以内の車両を探すのも賢い選択肢の一つです。
ヴォクシー ライバル車比較と関連銘柄!投資視点から見るミニバン市場の将来性
ライバル車との比較:ヴォクシーの絶対的強み
ミドルサイズミニバン市場は、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」との三つ巴の戦いが続いています。その中でヴォクシーが持つ強みは明確です。

車種 | トヨタ ヴォクシー | 日産 セレナ | ホンダ ステップワゴン |
---|---|---|---|
デザイン | アグレッシブで押し出しが強い。若者やカスタム好きに人気。 | 先進的でクリーン。e-POWERの静かさが特徴。 | シンプルでクリーン。上質な内外装が魅力。 |
パワートレイン | 燃費とパワーを両立したハイブリッド。ダイレクトなガソリン車も好評。 | 第2世代e-POWERによるモータードライブの滑らかさ | 2モーターeによるスムーズな走りと静粛性。 |
先進安全装備 | Toyota Safety Sense。渋滞時支援など高度な機能が充実。 | プロパイロット2.0によるハンズオフ機能が最大の武器。 | Honda SENSING。機能は充実しているが、他社ほどの先進性はない。 |
使い勝手 | フリーストップバックドア、ユニバーサルステップなど独自の工夫が光る。 | e-POWERの静粛性、酔いにくいと評判の乗り心地。 | 3列目シートの視界の良さ、広々とした室内空間。 |

- 圧倒的なリセールバリュー
- デザインの選択肢(兄弟車ノアとの棲み分け)
- 信頼性の高いハイブリッドシステム
- トヨタブランドの安心感
ヴォクシーの最大の強みは、そのアグレッシブなデザインと、長年にわたって築き上げてきた高いリセールバリューです。また、トヨタならではの先進安全装備の充実度も、ファミリーカーとしての安心感を高めています。
新型ヴォクシーのよくある質問
- 新型ヴォクシーは2025年9月の改良で、特別仕様車「煌4(きらめき)」は本当に発売されないのですか?
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はい、複数の信頼できる情報源によると、今回の2025年9月の一部改良では「煌」の設定は見送られることが確実視されています。生産体制の安定化が見込まれる2026年以降の年次改良や、次のマイナーチェンジでの復活が期待されています。
- 改良後の新型ヴォクシーの値引きは期待できますか?
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発売直後は値引きが非常に渋くなることが予想されます。2025年7月現在の値引き相場は平均26~27万円程度ですが、改良後は車両本体からの値引きは10万円前後が目標となるでしょう。ディーラーオプションからの値引きを組み合わせ、総額で20万円以上の値引きを引き出せれば成功と言えます。
- 今注文した場合の新型ヴォクシーの納期はどれくらいですか?
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2025年7月現在、現行モデルは受注を停止しています。2025年8月頃に改良モデルの受注が再開された場合、人気が集中するため納期は半年以上かかる可能性があります。最新の情報はディーラーで確認することが不可欠です。
- 新型ヴォクシーに8人乗りモデルはありますか?
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はい、あります。「S-G」グレードでガソリン車(2WD/4WD)とハイブリッド車(2WDのみ)に8人乗り仕様が設定されています。2列目シートがベンチタイプとなり、705mmのロングスライドが可能です。ただし、最上級の「S-Z」グレードは7人乗りのキャプテンシート仕様のみです。
- 次の新型ヴォクシーフルモデルチェンジはいつ頃になりますか?
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先代80系ヴォクシーが約7年のモデルサイクルだったことを参考にすると、現行90系(2022年発売)の次期フルモデルチェンジは2029年頃と予想されています。
- 新型ヴォクシーにGR SPORTのようなスポーティモデルは追加されますか?
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現時点では、GR SPORTモデルの追加に関する具体的な情報はありません。先代ではマイナーチェンジ後に追加された実績があるため、今後の展開に期待がかかりますが、今回の改良では設定されない見込みです。
- 新型ヴォクシーの新色「プラチナホワイトパールマイカ」はどんな色ですか?
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「プラチナホワイトパールマイカ」は、従来の「ホワイトパールクリスタルシャイン」よりも、より白さが際立ち、光の当たり方によって陰影がはっきりと出る、上質で高級感のあるパールホワイトです。ハリアーやクラウンなどの上級車種に採用されており、ヴォクシーの質感を一層高めるカラーとして期待されています。