2025年7月現在、日産から新型「テラノ」に関する公式発表はありません。しかし、2025年の上海モーターショーで公開された日産初のPHEVピックアップトラック「フロンティア・プロ」をベースにしたSUV版として、2026年以降に「テラノ」が復活するとの噂が有力視されています。
日産新型テラノ復活の噂 チェックしておきたい全情報
1980年代のRVブームを牽引し、2002年に惜しまれつつも国内販売を終了した日産の本格SUV「テラノ」。その名車の名が、20年以上の時を経て再び自動車ファンの間で熱く語られています。きっかけは、海外で発表された新型ピックアップトラックと、それをもとに制作されたリアルな予想CGの数々。
果たしてテラノは本当に復活するのか?もし復活するなら、どのような姿で我々の前に現れるのか?本記事では、2025年7月現在の最新情報、錯綜する噂、専門家の予想、そしてファンの期待を徹底的に深掘りし、来るべき「新型テラノ」の全貌に迫ります。

発売日は2026年以降か?復活の鍵を握る「フロンティア・プロ」
新型テラノ復活の最大の根拠となっているのが、2025年上海モーターショーで発表されたPHEVピックアップ「フロンティア・プロ」です。日産初のPHEVピックアップで、システム合計出力408ps以上という驚異的な性能を誇ります。注目すべきは、日産がこのモデルを「かつてのテラノにインスピレーションを得て開発された」と公言している点で、SUV版の登場を強く示唆しています。

- 日産初のPHEVピックアップ:1.5L直列4気筒ターボエンジンと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載
- 驚異的なパワースペック:システム合計出力は408ps以上、最大トルクは800Nmに達すると発表
- EV航続距離:EVのみで135kmの走行を目標としており、日常使いの多くを電気だけでカバー可能
複数の海外メディアや専門家は、このフロンティア・プロをベースとしたSUVバージョンが2026年以降に発表されると予想しており、その際に「テラノ」の名称が復活する可能性が高いと見ています。4年ぶりの車名復活となれば、大きな話題を呼ぶことは間違いありません。
日産新型テラノ エクステリアデザイン:角張ったレトロモダンか、先進的な流線形か?
新型テラノのデザインについては、複数のデザイナーから魅力的な予想CGが公開されており、大きく分けて2つの方向性が示唆されています。初代WD21型を彷彿とさせる角張ったボディか、フロンティア・プロベースの先進デザインか。デザイナーのEnoch Gonzales氏が作成した予想CGは、多くのファンから「カッコイイ」「まさにこれが見たかった」と絶賛されており、初代への回帰を望む声が非常に強いことがわかります。
方向性1:初代への回帰(レトロモダン・デザイン)
- 角張ったボディ:1986年に登場した初代WD21型テラノを彷彿とさせる、直線的で力強い「カクカクボディ」が特徴
- 象徴的なディテール:初代を思わせる角目ヘッドライト、四角いグリル、ボンネットの3連インテークなどを採用
- 段付きルーフ:2代目エクステラのような後部座席から天井が高くなるステップドルーフで機能性とデザイン性を両立
方向性2:フロンティア・プロベースの先進デザイン
- 共通のフロントフェイス:フロンティア・プロと共通の全幅に広がるコンパクトなL字型LEDヘッドライト
- SUVらしいフォルム:Cピラー以降にリアクォーターウィンドウを追加し、ルーフを延長
- 広大な室内空間:Dピラーを垂直に近く立てることで力強いSUVらしさを表現
どちらのデザインが採用されるにせよ、2021年にフルモデルチェンジした北米版テラノである「パスファインダー」が初代をオマージュしたデザインを取り入れていることから、新型テラノも過去のモデルへのリスペクトを感じさせるデザインになることは確実視されています。
日産新型テラノ インテリア:質感と先進性の融合に期待
新型テラノのインテリアに関する具体的な情報はありませんが、ベースとなると噂されるフロンティア・プロや、兄弟車であるパスファインダーから推測すると、質感の高い内装、最新のデジタルインターフェース、先進運転支援システム「ProPILOT Assist」の搭載が期待されます。特にフロンティア・プロの頑強なシャシーをベースにすることで、後席や荷室の広さには大きな期待が持てそうです。
- 質感の高い内装:プラスチック感を抑え、ソフトパッドやステッチを多用した上質な空間
- 最新のデジタルインターフェース:12.3インチの大型インフォテインメントスクリーンやフルデジタルメーター
- 先進運転支援システム:上位グレードには「ProPILOT Assist」を搭載予定
- 広大な室内空間:垂直に近いDピラーは3列目シートの設置も視野に入れている可能性
日産新型テラノ パワートレイン:400馬力超のPHEVがもたらす衝撃
新型テラノの最大の注目点は、そのパワートレインです。フロンティア・プロと共通のPHEVシステムが搭載されるとすれば、それはクラスの常識を覆すほどの性能を秘めています。408ps以上のシステム最高出力と800Nm以上の最大トルクは、モーターによる瞬時の大トルクとエンジンの高出力を組み合わせ、オフロードでの力強い走破性とオンロードでの胸のすくような加速性能を両立します。
スペック項目 | 予想される性能 | 備考 |
---|---|---|
エンジン | 1.5L 直列4気筒ターボ | 日産の最新ダウンサイジングターボ |
モーター | 高出力電気モーター | e-4ORCE技術の応用も期待される |
システム最高出力 | 408ps以上 | ライバルを圧倒するパワー |
システム最大トルク | 800Nm以上 | 大排気量ディーゼルターボ並みのトルク |
EV航続距離 | 135km(目標値) | 日常の移動はほぼEVで可能 |
駆動方式 | 電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」 | 搭載されれば悪路走破性と乗り心地が飛躍的に向上 |
日産は「Nissan Ambition 2030」という長期ビジョンを掲げ、電動化を加速させており、2026年度までに16車種の電動車を投入する計画です。新型テラノがブランド初のPHEV SUVとして登場することは、この戦略を象徴する重要な一手となるでしょう。
日産新型テラノ 価格:戦略的な価格設定なるか?
新型テラノの価格は現時点では全くの未知数ですが、いくつかの要素から推測することができます。高度なPHEVシステムは車両価格を押し上げる大きな要因となり、ライバルとなる三菱アウトランダーPHEVやマツダCX-60 PHEVが約500万円台からとなっていることを考えると、同等かそれ以上の価格帯になる可能性があります。しかし、経営再建を進める日産にとって戦略的な価格設定は不可欠で、補助金などを活用した場合の実質的な購入価格が注目されます。
- 過去の事例:2013年のDusterベースのテラノは約154万円からという戦略的価格で登場
- PHEVのコスト:高度なPHEVシステムは車両価格を押し上げる大きな要因
- 市場競合性:ライバルとなるアウトランダーPHEVやCX-60 PHEVが約500万円台から

テラノの歴史とDNA:なぜ今、復活が待望されるのか
新型への期待を理解するために、テラノが歩んできた輝かしい歴史を振り返ることは不可欠です。
初代 (WD21型 / 1986-1995年):RVブームの立役者

1986年に登場した初代テラノは、ピックアップトラック「ダットサントラック」をベースにした頑丈なラダーフレーム構造を持ちながら、洗練された乗用車ライクなデザインで大ヒットしました。特に三角形のリアサイドウィンドウを持つ2ドアモデルは、そのスタイリッシュさで当時の若者の心を掴み、三菱パジェロやトヨタ・ハイラックスサーフと共に日本のRVブームを牽引する存在となりました。
2代目 (R50型 / 1995-2002年):オンロード性能への進化

1995年に登場した2代目は、トラックベースのラダーフレームから「ビルトインラダーフレームモノコック」構造へと進化しました。これにより軽量化と高剛性化を両立し、オンロードでの乗り心地や操縦安定性が大幅に向上。また、電子制御トルクスプリット4WD「オールモード4X4」を搭載し、あらゆる路面状況で最適な駆動力を発揮するインテリジェントなSUVへと進化しました。しかし、市場のニーズがより乗用車的なクロスオーバーSUVへと移行する中で、2002年に国内での販売を終了しました。
3代目以降の海外展開:パスファインダーとDusterベースのテラノ

日本での販売終了後も、「テラノ」の名は海外で生き続けていました。北米市場では初代からテラノは「パスファインダー」として販売され、現在では5代目を数える人気モデルとなっています。また、2013年にはルノー・日産アライアンスのシナジーを活かし、ルノー「ダスター」をベースにしたコンパクトSUVとして「テラノ」がインドやロシアなどの市場で復活。これはバッジエンジニアリングに留まらず、フロントグリルやヘッドライト、板金に至るまで変更が加えられた意欲作でした。
- パスファインダー:北米市場で3.5L V6エンジンを搭載し、3列シートを持つ大型SUVとして確固たる地位を築く
- Dusterベースのテラノ:2013年にインドやロシアなどの市場でコンパクトSUVとして復活
ライバル車との徹底比較:新型テラノの立ち位置は?
新型テラノが登場した場合、市場には強力なライバルがひしめいています。予想されるスペックを基に、その競争力を分析します。
車種名 | パワートレイン | 特徴 | 新型テラノとの比較 |
---|---|---|---|
トヨタ ランドクルーザー”250″ | 2.8Lディーゼルターボ / 2.7Lガソリン | 圧倒的な信頼性と悪路走破性。伝統のラダーフレーム構造。 | 本格オフローダーとしての資質では最大のライバル。テラノはPHEVによるオンロード性能と環境性能で差別化を図る。 |
三菱 アウトランダーPHEV | 2.4Lガソリン + 2モーターPHEV | PHEV SUVのパイオニア。洗練された内外装と3列シート。 | PHEVシステムでは直接の競合。テラノがより高い出力とEV航続距離を実現できれば優位に立てる。悪路走破性も焦点。 |
マツダ CX-60/CX-80 PHEV | 2.5Lガソリン + モーターPHEV | 縦置きエンジンFRベースのプラットフォーム。上質な内外装と走り。 | プレミアムSUV市場でのライバル。テラノはより武骨でタフな世界観で対抗。PHEVの性能競争も激化する。 |
フォード ブロンコ | 2.3L/2.7Lガソリンターボ | ヘリテージデザインの復活で大人気。本格的なオフロード性能。 | デザインコンセプトやキャラクターが近い。テラノはPHEVという電動化の付加価値で、新たな顧客層にアピールできるか。 |
新型テラノは、「本格オフローダーの走破性」と「先進PHEVの動力性能・環境性能」という2つの強力な武器を併せ持つことで、既存のライバルとは一線を画す独自のポジションを築く可能性があります。
SNSやユーザーの反応:「こんな日産車が欲しかった!」
新型テラノの予想CGが公開されると、SNS上では瞬く間に大きな反響が巻き起こりました。
- 「めちゃくちゃカッコイイ!このデザインで出たら絶対買う!」
- 「初代テラノを思い出す。カクカクしたデザインが最高。」
- 「最近の日産にはない武骨さがたまらない。復活を心から願う。」
- 「PHEVでこのパワーは魅力的。ランクルやプラドの対抗馬になれる。」
- 「真のラグジュアリー!まさに夢のような空間」
これらの声は、現在のSUVラインナップがエクストレイルやキックス、アリアといった都会的でスマートなモデルが中心となっている日産に対し、かつてのサファリやテラノのような「骨太で本格的なSUV」を求めるファンが依然として数多く存在することを示しています。
日産がこの熱い期待に応え、ファンの想像を超えるような魅力的な新型テラノを世に送り出すことができるのか、その動向から目が離せません。
まとめ:新型テラノ復活への期待と今後の展望

2025年7月現在、日産から新型テラノの公式発表はありませんが、フロンティア・プロをベースとした復活の可能性は非常に高く、2026年以降の登場が有力視されています。予想される408ps超のPHEVシステムは、従来のSUVの概念を覆す革新的な性能を秘めており、本格オフローダーとしての走破性と先進的な環境性能を両立した、まさに次世代のSUVとなることが期待されます。
初代を彷彿とさせる角張ったレトロモダンデザインへの期待と、SNSで見られる熱狂的なファンの反応は、テラノというブランドが持つ強力な魅力を物語っています。トヨタ・ランドクルーザーや三菱・アウトランダーPHEVといった強力なライバルがひしめく市場において、テラノが独自のポジションを築けるかどうかは、日産の電動化戦略の成功を左右する重要な鍵となるでしょう。22年ぶりの復活が現実となる日まで、その動向から目が離せません。
日産テラノ復活に関するよくある質問(FAQ)
参考サイト
- 日産ニュースルーム(テラノ関連):https://global.nissannews.com/en/channels/channel-NNG244?selectedTabId=news-releases-releases
- 日産自動車 公式サイト: https://www.nissan.co.jp/
- 日産自動車 電動化への取り組み: https://www.nissan-global.com/JP