2025年7月10日に発表、翌11日に発売されたホンダ「フィット」の一部改良では、特にSUVテイストで人気のアウトドア向けグレード「クロスター」の内外装に手が加えられ、専用の新色も設定されました。また、原材料価格や物流費の高騰を受け、全グレードで価格改定も実施されています。
この記事でわかること!要点まとめ
- クロスターに専用色「ボタニカルグリーン・パール」が新登場
- クロスターの内外装デザインがよりアクティブで上質に変更
- 原材料高騰に伴い、全グレードで車両価格が改定された
- 全グレードでオートリトラミラーなどが標準装備になり利便性向上
- フィットならではの優れた実用性や燃費性能はそのまま継承
この記事では、2025年の最新改良でフィット クロスターがどのように進化したのか、変更点を画像付きで徹底的に解説します。価格改定の詳細から、オーナーの口コミでわかる評判や「フィットクロスターの欠点」、ライバル車との比較まで、購入を検討している方が知りたい情報をすべて網羅しました。
2025年7月フィット クロスター改良内容の全貌【最新情報】

今回の一部改良の主な目的は、原材料価格や物流費などの世界的な高騰に対応するための価格改定と、商品力の強化です。特に、フィットのラインナップの中でも個性的な存在感を放つ「クロスター」を、よりアクティブに楽しめるよう内外装に手が加えられました。パワートレインや基本的な走行性能、安全性能「Honda SENSING」に変更はありませんが、デザインの質感向上と装備の充実は、購入を検討する上で見逃せないポイントです。
新色ボタニカルグリーン・パールの魅力と特徴
今回の改良で最も注目すべき変更点は、クロスター専用の新色「ボタニカルグリーン・パール」の設定です。

この深みのあるグリーンは、アウトドアシーンに映える個性的なカラーで、クロスターのアクティブなキャラクターを際立たせます。従来のカラーラインナップとは一線を画す、自然との調和を表現した特別感のある仕上がりとなっており、所有する喜びをさらに高めてくれるでしょう。このボタニカルグリーンは、都市部でも悪目立ちせず、週末のアウトドアシーンでは存在感を発揮する絶妙なバランスを保っています。
エクステリアのシルバー加飾で高級感アップ
エクステリアでは、これまでブラック塗装だったドアミラーとリアライセンスガーニッシュがシルバー塗装に変更されました。

この変更により、SUVらしいタフさと上質感がプラスされ、より本格的なクロスオーバーとしての風格を手に入れています。また、ブラック塗装だったアウタードアハンドルは、ボディと同色に変更され、全体の一体感と洗練された印象を高めています。これらの細かな変更が積み重なることで、クロスターは従来の親しみやすいイメージに加え、より道具感のある本格的な印象を獲得しました。
インテリアのネイビー基調で上質な空間に変身
インテリアも大幅にブラッシュアップされています。助手席ダッシュボードとアームレストのカラーが、従来のグレーから落ち着いたネイビーに変更され、より洗練された空間へと進化しました。

ステアリングパネルとセレクトレバーエスカッションにはブラックが採用され、内装全体が引き締まった印象になっています。さらに、シートのサイド部分にライムイエローのステッチが追加され、ネイビーの基調色とのコントラストが遊び心とおしゃれさを演出しています。撥水仕様のシート生地など、アウトドアで役立つ機能性はそのままに、日常のドライブがもっと楽しくなるような上質な空間に仕上がっています。

気になる価格改定と全グレード標準装備の拡充
原材料価格や物流費の高騰に伴い、全グレードで価格が改定されました。しかし、これまでグレード別設定やオプションだった装備が標準化されることで、トータルでのコストパフォーマンスは向上していると言えるでしょう。新色「シーベッドブルー・パール」の追加や装備の充実により、フィットの魅力がさらに高まった改良となっています。
2025年改良後の新価格表(全グレード対応)
グレード | パワートレイン | 駆動方式 | 新価格(消費税込) |
---|---|---|---|
BASIC | ガソリン | FF | 1,776,500円 |
BASIC | e:HEV | FF | 2,208,800円 |
HOME | ガソリン | FF | 1,988,800円 |
HOME | e:HEV | FF | 2,328,700円 |
RS | ガソリン | FF | 2,171,400円 |
RS | e:HEV | FF | 2,541,000円 |
CROSSTAR | ガソリン | FF | 2,292,400円 |
CROSSTAR | e:HEV | FF | 2,627,900円 |
CROSSTAR | ガソリン | 4WD | 2,495,900円 |
CROSSTAR | e:HEV | 4WD | 2,831,400円 |
LUXE | ガソリン | FF | 2,280,300円 |
LUXE | e:HEV | FF | 2,643,300円 |
クロスターのe:HEV・FFモデルは262万7900円からとなっており、今回の改良による価値向上と価格のバランスをどう見るかが、購入のポイントになりそうです。競合車と比較しても、装備内容を考慮すれば妥当な価格設定と言えるでしょう。
標準装備化された注目機能
クロスター以外のグレードにも、嬉しい変更点があります。「BASIC」を除く全グレードで、フィットとしては初採用となる新色「シーベッドブルー・パール」が選択可能になりました。都会的で深みのあるブルーが、フィットのクリーンなデザインを引き立てます。さらに重要なのは、オートリトラミラーや全席オートパワーウィンドウ、助手席シートバックポケット、ラゲッジルームランプが全グレードに標準装備されたことです。日常の使い勝手がさらに向上し、価格改定を考慮してもコストパフォーマンスが高まったと言えるでしょう。これらの装備を後付けする費用を考えると、改良後モデルの価値は十分に高いと評価できます。

フィット クロスターの魅力と欠点を徹底解説
改めて、フィット クロスターがどのような車なのか、その基本的な魅力と購入前に知っておくべき注意点を詳しく解説します。コンパクトカーの手軽さと、SUVのアクティブさを両立させた、まさに「いいとこ取り」のモデルとして、多くのユーザーから支持を集めています。
クロスターならではの魅力と特徴

- SUVテイストのアクティブなデザインと3ナンバーサイズ
- 最低地上高155mm~160mmで悪路走破性を向上
- アウトドアに強い撥水シートと実用的な装備
- 圧倒的な実用性「マジックシート」による多彩な荷室アレンジ
- 心地よくて圧倒的に広い視界と運転のしやすさ
特に注目すべきは、フィット伝統の「マジックシート」による驚異的な積載能力です。燃料タンクを前席下に配置するセンタータンクレイアウトにより、後席の座面を跳ね上げて背の高い荷物を積んだり、後席を倒して広大なフラットスペースを作ったりできます。この使い勝手はクラス随一で、「ゴルフや釣りなどの長尺物を乗せるなら、フィットの方が良い」というオーナーの声も多数あります。また、細いAピラーと水平基調のダッシュボードがもたらす開放的な視界は、「視界が思いっきり広くて情報量がすごい」「車両感覚が掴みやすい」と高く評価されています。
購入前に知るべき欠点とデメリット
一方で、購入してから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、指摘されている欠点や注意点も把握しておく必要があります。他のグレードより価格が高く、専用装備が多いため比較的高価なグレードです。予算によっては、他のグレードやライバル車も視野に入ってくるでしょう。また、185/60R16という少し特殊なタイヤサイズを装着しているため、タイヤ交換の際に選択肢が限られたり、価格が少し高めになったりする可能性があります。
- シートヒーターが装備できない(オプションでも後付け不可)
- 後席にリクライニング機能がない
- 樹脂パーツのメンテナンスが必要(経年で白っぽく劣化)
- タイヤサイズが特殊で交換時の選択肢が限定的
これらの点は、人によっては大きなデメリットにならない場合もあります。自分の使い方や価値観と照らし合わせて、許容できるかどうかを判断することが重要です。

ライバル車比較とユーザー評価まとめ
コンパクトクロスオーバー市場は激戦区です。フィット クロスターがどのような立ち位置にあるのか、主要ライバル車との詳細比較とユーザーの生の声を通じて、その真価を探ってみましょう。購入を検討する際の重要な判断材料となるはずです。
ヤリスクロス・CX-3との徹底比較


車種 | ホンダ フィット クロスター | トヨタ ヤリスクロス | マツダ CX-3 |
---|---|---|---|
コンセプト | コンパクトカーの究極実用性+SUV | 本格SUVの力強さと先進性 | 上質でスタイリッシュな都市型SUV |
全長×全幅×全高(mm) | 4,090×1,725×1,570 | 4,180×1,765×1,590 | 4,275×1,765×1,550 |
室内空間 | ◎(特に後席・荷室) | ○ | △(デザイン優先) |
パワートレイン | 1.5L e:HEV(122PS) | 1.5L ハイブリッド(91PS+80PS) | 1.8L ディーゼルターボ(116PS) |
燃費(WLTC・FF) | 27.1 km/L | 30.8 km/L | 23.2 km/L |
価格帯 | 262万円~ | 228万円~ | 298万円~ |
フィット クロスターの最大の強みは室内空間の広さと使い勝手の良さです。マジックシートによる荷室アレンジの多彩さは他を圧倒し、Aピラーの細さがもたらす視界の良さも運転のしやすさに直結する大きなメリットです。一方、トヨタ ヤリスクロスはクラストップの燃費性能とE-Fourシステムの性能に定評があり、マツダ CX-3はディーゼルエンジンによるトルクフルな走りと内外装の質感の高さが魅力です。どの車を選ぶかは、何を重視するかによって決まります。
オーナーの口コミと評判
実際にフィット クロスターに乗っているオーナーからは、多くの満足の声が寄せられています。「路面のインフォメーションは拾うが、軽くいなしている感覚で乗り心地はいい」「運転席もしっかり体を支えてくれて快適」といった乗り心地に関する高評価が目立ちます。また、e:HEVモデルについては「燃費性能は本物」「しょっちゅうモーターで走る」など、WLTCモードで27.1km/Lという優秀な燃費性能を実感するオーナーが多数います。
今回の改良に対するSNS上の反応も概ね好意的で、「クロスターのボタニカルグリーン、実車見てみたい。いい色だな」「シルバーのアクセント、結構印象変わるね。高級感出たかも」といった声が見られます。価格上昇については「価格改定は仕方ないけど、オートリトラミラー標準化は地味に嬉しい」という冷静な受け止め方が多く、装備の充実を評価する声が多数見られました。

よくある質問 FAQ
ホンダ新型フィット クロスターの2025年一部改良は、デザインの質感向上と装備の充実により、さらに魅力的なモデルへと進化しました。新色「ボタニカルグリーン・パール」やシルバー加飾、ネイビー基調のインテリアなど、細部にわたる改良により、アクティブさと上質さを両立した仕上がりとなっています。価格改定はありましたが、標準装備の拡充を考慮すれば、コストパフォーマンスは十分に高いと言えるでしょう。購入を検討されている方は、ぜひ実車を確認して、その進化を体感してみてください。
