トヨタ・アルファードの直近のモデルチェンジは2025年1月に実施された「一部改良」です。日本初のミニバンPHEVや価格を抑えた新グレード「X」、4人乗り豪華仕様「Spacious Lounge」が追加されました。次の本格的なマイナーチェンジは2025年後半から2026年頃と予想されます。

「キング・オブ・ミニバン」として不動の人気を誇るトヨタ・アルファード。2023年6月に4代目(40系)へフルモデルチェンジし、その動向は常に注目の的です。「次のマイナーチェンジはいつ?」「どんな改良がされるの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、アルファードは2025年1月に大幅な「一部改良」を実施し、すでに発売されています。そして、過去のモデルチェンジ周期から、次の本格的なマイナーチェンジは2025年後半から2026年頃と予想されています。
この記事では、2025年1月に行われた最新の改良内容の全貌から、歴代モデルの周期分析、そして未来のマイナーチェンジ予想まで、あらゆる情報を徹底的に深掘りし、どこよりも詳しく解説します。
新型アルファードの直近の改良は「2025年1月」に実施済み!
2025年1月にアルファードは大幅な一部改良を実施しました。今回の改良では日本初のミニバンPHEVが登場し、価格を抑えた新グレード「X」と究極の豪華仕様「Spacious Lounge」が追加されています。これは「マイナーチェンジ」ではなく「一部改良」に分類されますが、その内容は非常に大きな変化となりました。次の本格的なマイナーチェンジは過去の周期から2025年後半から2026年頃と予想されています。

これは「マイナーチェンジ」ではなく「一部改良」
自動車業界で使われる「モデルチェンジ」にはいくつかの段階があります。一般的に、デザインや基本骨格(プラットフォーム)まで刷新する大規模な変更を「フルモデルチェンジ」、内外装デザインの変更や大幅な機能向上を伴うものを「マイナーチェンジ」、そして装備の追加や仕様変更など比較的小規模な更新を「一部改良」と呼びます。
2024年12月20日に発表され、2025年1月から発売された今回の変更は、PHEVや新グレードの追加という非常に大きな内容を含みますが、トヨタの公式発表では「一部改良」および「新モデル追加」と位置づけられています。
次の本格的なマイナーチェンジはいつ?【予想】
では、デザインの変更などを伴う本格的な「マイナーチェンジ」はいつになるのでしょうか。トヨタ車のモデルチェンジ周期は、一般的にフルモデルチェンジから約2~3年後とされています。4代目アルファードは2023年6月に登場したため、この周期に当てはめると、次回のマイナーチェンジは2025年6月以降、有力なのは2026年頃と予想するのが妥当でしょう。

【確定情報】2025年1月実施された新型アルファードの一部改良のすべて
2025年1月に実施された一部改良は、アルファードの歴史の中でも特筆すべき大きな変更点を含んでいます。今回の改良の目玉は日本初のミニバンPHEV追加、価格を抑えた新グレード「X」の設定、そして究極の豪華仕様「Spacious Lounge」の登場です。また、全グレードにドライブレコーダー付きデジタルインナーミラーが標準装備され、快適性・安全性も大幅に向上しています。これらの改良により、アルファードの選択肢は大幅に拡充されました。

目玉は日本初のミニバンPHEV追加!
今回の改良で最大の注目点は、アルファードとヴェルファイアにプラグインハイブリッド車(PHEV)が追加されたことです。これはミニバンとしては日本初の試みであり、高級ミニバンの新たな価値を提示しています。

PHEVの主要スペック:システム最高出力225kW(306PS)、EV走行距離73km(WLTCモード)、急速充電対応、外部給電機能最大1,500W
パワートレーンと走行性能
PHEVモデルは、2.5Lプラグインハイブリッドシステムを搭載し、システム最高出力は225kW(306PS)に達します。これは、モーターを最大限活用することで、巨体をものともしないスムーズで力強い加速を実現します。

大容量のリチウムイオンバッテリーを床下に搭載することで、標準のハイブリッド車よりさらに35mmの低重心化を達成。これにより、揺れの少ない安定した、上質な乗り心地を提供します。また、満充電状態でのEV走行距離は73km(WLTCモード)を確保しており、日常的な送迎や買い物のほとんどを電気だけで静かに走行することが可能です。
充電・給電機能と災害時の備え
PHEVならではの機能として、充電・給電機能が充実しています。

- 充電: 普通充電に加え、急速充電にも対応。約38分でバッテリー容量の約80%まで充電可能です。
- 外部給電: 最大1,500W(AC100V)の外部給電機能を標準装備。車内のコンセントに加え、付属のヴィークルパワーコネクターを使えば、屋外でも電源として利用できます。
- V2H(Vehicle to Home): 別売りの機器を介して、クルマに蓄えた電気を住宅に供給できます。停電や災害時には「走る蓄電池」として活躍し、ガソリン満タン状態なら約5.5日分の電力を供給可能です。
- マイルームモード: 充電中に外部電源を使ってエアコンやオーディオが使用できる機能。エンジンをかけずに車内で快適に過ごせます。
PHEV専用の内外装
PHEVモデルは、その特別な価値を示す専用装備も与えられています。
- シルバースパッタリング塗装の専用19インチアルミホイール
- 本杢ステアリングホイール
- ウルトラスエード®貼りの天井
これらの装備が、上質で特別な室内空間を演出します。
新グレード①:価格を抑えたエントリーモデル「X」登場
40系アルファードは、フルモデルチェンジで価格が大幅に上昇し、エントリーグレードでも540万円からとなっていました。今回の改良では、より幅広いニーズに応えるため、価格を抑えたエントリーグレード「X」がハイブリッド車に追加設定されました。

「X」グレードは、8人乗り仕様で、シート表皮はファブリック+合成皮革となります。装備を一部簡略化(例:シーケンシャルターンランプが点滅式に変更、9.8インチディスプレイオーディオを装備など)することで、510万円(2WD)からという、より購入しやすい価格設定を実現しています。
新グレード②:究極のおもてなし空間「Spacious Lounge」
ショーファードリブン(専属運転手が運転する車)としての価値を極限まで高めた、4人乗り仕様「Spacious Lounge(スペーシャスラウンジ)」が、トヨタ車体の特別架装車として設定されました。
このモデルは、最上級グレード「Executive Lounge」をベースに、3列目シートを取り払い、後席を2席のみとした究極のVIP仕様です。
- 広大な足元スペース: ベース車より約420mmも広い、圧倒的な足元スペースを確保。
- 専用リアシート: 電動オットマンやリフレッシュ機能はもちろん、ヘッドレストにはスピーカーを内蔵。
- おもてなし装備: 大容量冷蔵庫、手荷物用フロアトレイ、プライバシーを確保するセパレートカーテン、着替えに便利な洋服掛けなどを装備。
まさに「走るスイートルーム」と呼ぶにふさわしい、贅沢な空間が提供されます。パワートレインはHEVとPHEVから選択可能です。
全グレード共通の改良点(装備拡充)
今回の改良では、全グレードで快適性・安全性が向上しています。特にドライブレコーダー付きデジタルインナーミラーが全車標準装備となり、これまでExecutive Lounge専用だった高級オーディオシステムも選択肢が拡大されました。これにより、幅広いユーザーがより高品質な装備を享受できるようになっています。
- ドライブレコーダー付きデジタルインナーミラー: 前後方を録画できるデジタルインナーミラーを全車に標準装備。
- JBLプレミアムサウンドシステム&14インチリアエンタメシステム: これまでExecutive Lounge専用だったJBLサウンドシステム(15スピーカー)と14インチの後席ディスプレイが、「Z」グレード(アルファード)および「Z Premier」グレード(ヴェルファイア)でもメーカーオプションとして選択可能になりました。

新型アルファード 改良後の新価格表【全グレード一覧】
2025年1月の一部改良により、アルファードの価格体系が大幅に拡充されました。最安値は新設の「X」グレードで510万円から、最高額は「Spacious Lounge PHEV」で1,480万円となっています。PHEVモデルは約200万円の価格差でプレミアム価値を提供し、幅広い価格帯でユーザーのニーズに対応しています。ヴェルファイアには独自のターボエンジンも設定され、差別化が図られています。

トヨタ アルファード 価格表 (2025年1月~)
グレード | パワートレーン | 定員 | 駆動 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
Spacious Lounge | 2.5L PHEV | 4名 | E-Four | 14,800,000円 |
2.5L HEV | 4名 | E-Four | 12,720,000円 | |
Executive Lounge | 2.5L PHEV | 6名 | E-Four | 10,650,000円 |
2.5L HEV | 7名 | 2WD(FF) | 8,600,000円 | |
7名 | E-Four | 8,820,000円 | ||
Z | 2.5L HEV | 7名 | 2WD(FF) | 6,350,000円 |
7名 | E-Four | 6,570,000円 | ||
2.5L ガソリン | 7名 | 2WD(FF) | 5,550,000円 | |
7名 | 4WD | 5,748,000円 | ||
X | 2.5L HEV | 8名 | 2WD(FF) | 5,100,000円 |
8名 | E-Four | 5,320,000円 |
トヨタ ヴェルファイア 価格表 (2025年1月~)
グレード | パワートレーン | 定員 | 駆動 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
Executive Lounge | 2.5L PHEV | 6名 | E-Four | 10,850,000円 |
2.5L HEV | 7名 | 2WD(FF) | 8,800,000円 | |
7名 | E-Four | 9,020,000円 | ||
Z Premier | 2.5L HEV | 7名 | 2WD(FF) | 7,050,000円 |
7名 | E-Four | 7,270,000円 | ||
2.4L ターボ | 7名 | 2WD(FF) | 6,700,000円 | |
7名 | 4WD | 6,898,000円 |

新型アルファードのモデルチェンジ周期を徹底解剖!

今後の動向を予測するためには、過去の歴史を知ることが重要です。アルファードのモデルチェンジには一定の周期があり、フルモデルチェンジは約6~8年周期、マイナーチェンジは約2~3年周期で実施されています。4代目は2023年6月に登場したため、次回マイナーチェンジは2025年後半から2026年頃が有力です。歴代モデルの変遷を分析することで、将来の方向性を読み解くことができます。
フルモデルチェンジとマイナーチェンジの周期とは?
アルファードのモデルチェンジサイクルには、一定の傾向が見られます。
- フルモデルチェンジ: 約6年~8年の周期で実施。プラットフォームから刷新される全面的な世代交代。
- マイナーチェンジ: フルモデルチェンジから約2年~3年後に実施。内外装デザインの変更や安全装備の進化など、大幅な商品力向上が図られる。
- 一部改良・特別仕様車: 上記の中間で、装備の追加や仕様変更、魅力的な特別仕様車の設定が随時行われる。
歴代アルファードのモデルチェンジ全履歴【年表】
初代から現行4代目に至るまでの、主なモデルチェンジの歴史を年表形式でまとめました。
世代 | モデル | 販売期間 | 主なモデルチェンジ |
---|---|---|---|
初代 (10系) | アルファードG/V | 2002年5月~2008年5月 | ・2002年5月: 初代デビュー ・2005年4月: マイナーチェンジ |
2代目 (20系) | アルファード | 2008年5月~2015年1月 | ・2008年5月: 2代目へフルモデルチェンジ。兄弟車「ヴェルファイア」誕生 ・2011年9月: マイナーチェンジ。ハイブリッドモデル復活 |
3代目 (30系) | アルファード | 2015年1月~2023年6月 | ・2015年1月: 3代目へフルモデルチェンジ。「大空間高級サルーン」がコンセプト ・2017年12月: マイナーチェンジ(2018年1月発売)。第2世代Toyota Safety Senseを搭載 |
4代目 (40系) | アルファード | 2023年6月~ | ・2023年6月: 4代目へフルモデルチェンジ。「快適な移動の幸せ」がテーマ ・2024年12月: 一部改良発表(2025年1月発売)。PHEV、新グレード追加 |
次期マイナーチェンジはどうなる?今後のアルファード【徹底予想】
確定情報である2025年1月の改良を踏まえ、未来のアルファードがどう進化していくのか予想します。次期マイナーチェンジでは内外装デザインの変更が最有力で、エンジンの刷新や超豪華グレード「Presidential Lounge」の追加も噂されています。また、2026年夏の増産計画により納期問題の解決も期待されており、アルファードの新たな発展段階が始まろうとしています。

予想①:次期マイナーチェンジは2025年後半~2026年か?
前述の通り、過去の周期から考えると、内外装のデザイン変更を伴う本格的なマイナーチェンジは、2025年後半から2026年にかけて実施される可能性が高いです。2023年6月のフルモデルチェンジから約2年半~3年というタイミングにあたります。このマイナーチェンジでは、フロントグリルやバンパー、テールランプのデザイン変更、新ボディカラーの追加などが予想されます。
予想②:ガソリンエンジンが刷新される可能性
現行の2.5Lガソリンエンジン(2AR-FE型)は、先代30系からのキャリーオーバーです。一方で、トヨタの多くの新型車には、熱効率を高めた新世代エンジン「ダイナミックフォースエンジン」が搭載されています。
次期マイナーチェンジのタイミングで、アルファードのガソリンエンジンもダイナミックフォースエンジン(A25A-FKS型)に切り替わるのではないかという噂があります。これが実現すれば、燃費性能と走行性能のさらなる向上が期待できます。
予想③:最上級グレード「Presidential Lounge」登場の噂
トヨタは2024年7月に「Presidential Lounge(プレジデンシャル ラウンジ)」という商標を日本国特許庁に出願しています。
これは、現在の最上級グレード「Executive Lounge」をさらに超える、超豪華グレードの登場を示唆している可能性があります。「Spacious Lounge」が後席の空間を追求したモデルであるのに対し、「Presidential Lounge」は素材や装備をさらに豪華にした、まさに”大統領級”のグレードとして設定されるのかもしれません。
予想④:2026年夏の増産計画と納期への影響
40系アルファードは発売直後から注文が殺到し、長期の受注停止が続いています。この状況を改善するため、トヨタは2026年夏をめどに、現在のトヨタ車体いなべ工場・富士松工場に加え、トヨタ自動車の田原工場でもアルファードの生産を開始すると報じられています。
生産拠点が3拠点体制となることで、生産能力が大幅に向上し、慢性的な納期遅延の解消が期待されます。

兄弟車ヴェルファイアとの関係はどうなる?

4代目では両車のキャラクターが明確に分化されました。アルファードは「上質さやおもてなし」を重視した正統派高級サルーン、ヴェルファイアは「アグレッシブなデザインと走りの楽しさ」を追求したドライバーズミニバンとして位置づけられています。販売比率もアルファード約70%、ヴェルファイア約30%という目標が設定されており、ヴェルファイアはより個性を求める層向けの特別なモデルとしての色合いが強くなっています。
4代目で明確化されたキャラクターの違い
2代目からアルファードの兄弟車として存在するヴェルファイア。4代目では、両車のキャラクター分けがより明確になりました。
- アルファード: 上質さやおもてなしを重視した、正統派の高級サルーン。
- ヴェルファイア: アグレッシブなデザインと走りの楽しさを追求した、ドライバーズミニバン。専用のボディ剛性部品(フロントパフォーマンスブレース)を追加し、走りの応答性を高めています。
ヴェルファイアは増産計画に含まれず?今後の立ち位置
前述の2026年夏の増産計画は、現時点ではアルファードのみが対象と報じられており、ヴェルファイアは含まれていない見込みです。販売台数もアルファードが約70%、ヴェルファイアが約30%という目標比率が設定されており、ヴェルファイアはより個性を求める層に向けた、特別なモデルとしての位置づけが強化されていく可能性があります。
新型アルファードのマイナーチェンジに関するよくある質問(FAQ)
まとめ:2025年の改良で魅力増!次期マイチェンにも期待が高まるアルファード

本記事では、トヨタ・アルファードのマイナーチェンジに関する最新情報と今後の予想を徹底的に解説しました。
2025年1月の一部改良では、日本初のミニバンPHEVの投入や、手の届きやすい「X」グレード、究極の「Spacious Lounge」といった多彩な選択肢が加わり、アルファードの魅力はさらに深化しました。
そして、過去の周期から予測される2025年後半~2026年の次期マイナーチェンジでは、デザインの刷新やパワートレーンの進化など、さらなる飛躍が期待されます。
重要ポイント:アルファードは2025年1月改良で大幅進化済み。次の本格マイナーチェンジは2025年後半~2026年が有力。PHEVや新グレード追加で選択肢が大幅拡充された。
常にミニバン市場の頂点に君臨し、進化を止めないアルファード。その今後の動向から、ますます目が離せません。
参考サイト
- トヨタ アルファード公式サイト: https://toyota.jp/alphard/
- トヨタ ヴェルファイア公式サイト: https://toyota.jp/vellfire/
- トヨタ自動車株式会社 グローバルニュースルーム: https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/
- KINTO FACTORY: https://factory.kinto-jp.com/
- トヨタ車体 プレスリリース: https://www.toyota-body.co.jp/ps/qnu/usr/db/d_file5-0001-0085.pdf