日産は、新型エルグランド(E53型)を2026年度(2026年4月~2027年3月)に発売すると公式発表しました。市販モデルの公開は2025年度後半(2025年10月~2026年3月)に予定されています。パワートレインには、静粛性と燃費を大幅に向上させた第3世代「e-POWER」が搭載されることが確定しています。価格はe-POWER専用化に伴い、500万円以上からになると予想されています。
この記事の結論!ポイントまとめ
- 新型エルグランドの発売は2026年度と日産が公式発表。
- 市販モデルの公開は2025年度後半を予定。
- パワートレインは第3世代e-POWER専用車となることが確定。
- 新開発1.5Lエンジン採用で静粛性と燃費が大幅に向上。
- デザインはティザー画像で横一文字のライトなどが公開済み。
- 価格はライバル車や装備から500万円~800万円超と予想される。
- 先進運転支援「プロパイロット2.0」搭載が有力視されている。
- 現行型の低全高から転換し、室内空間の拡大が図られる見込み。
新型エルグランドの発売はいつ?【2026年度確定】公開時期・予約開始の見通し

発売時期の確定情報と公開から予約、発売までのロードマップ、前例を基にした納車時期の見通しまで詳しく解説します。日産の公式発表に基づく確実な情報から専門家の予想まで、新型エルグランドの登場タイムラインを網羅的にお伝えします。
新型エルグランドの発売は「2026年度」です【確定】
結論から言うと、新型エルグランドの発売時期は「2026年度」です。これは、日産自動車自身が公式に発表した確定情報であり、様々な憶測に終止符を打つものです。
2025年4月22日に行われた日産のイベント「NISSAN START AGAIN 2025」および、その後の経営計画発表において、発売時期は2026年度(2026年4月1日~2027年3月31日)に発売予定と明確にされました。

公開時期は2025年度後半(2025年10月~2026年3月)に市販モデルを公開予定で、パワートレインには第3世代となる日産のハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載することも発表されています。
この発表により、長年噂されてきたフルモデルチェンジが、具体的なタイムラインと共に正式なプロジェクトとして進行していることが確定しました。
時期 | イベント | ステータス |
---|---|---|
2025年4月22日 | ティザーイメージ初公開 | 完了 |
2025年度後半 (2025年10月~2026年3月) | 市販モデル正式公開 | 確定 |
2025年後半~2026年初頭 | 先行予約開始 | 予想 |
2026年度 (2026年4月~2027年3月) | 正式発売・納車開始 | 確定 |
新型エルグランドの公開→予約→発売のロードマップ【時系列予想】
確定情報である「公開」と「発売」の時期から、その間に位置する「予約開始」のタイミングを予測し、より具体的なロードマップを描きます。多くの専門家は、ジャパンモビリティショー2025(2025年10月30日~11月9日開催予定)が新型エルグランドのワールドプレミア(世界初公開)の舞台になる可能性が極めて高いと見ています。

一般的に、新型車の予約受付は、正式なデザインや価格、グレード構成が公開された直後に開始されます。最速シナリオでは、ジャパンモビリティショー2025での公開と同時に、先行予約受付を開始し、標準シナリオでは2025年末から2026年初頭にかけて、全国の販売店で予約注文の受付を開始すると予想されます。
近年の人気車種では、正式発売を待たずに予約だけで初回生産分が完売し、受注停止に至るケースが頻発しています。新型エルグランドも同様の状況が予想されるため、購入を検討している場合は、公開後すぐにディーラーへ意思を伝えておくことが重要です。
「2026年度」という広い期間の中で、具体的な発売タイミングは2026年の中盤から後半(夏~秋頃)が有力な予想です。2025年度後半の公開から、生産準備や販売店への配車などを考慮すると、数ヶ月の期間を要するのが一般的で、初回納車は発売とほぼ同時に、先行予約をした顧客への納車が開始されると見られます。
新型エルグランドのパワートレーンの核心:第3世代e-POWERの全貌
新型エルグランドの最大のトピックは、パワートレインの全面刷新です。現行のガソリンエンジンは廃止され、日産の電動化技術の象徴である「e-POWER」専用車として生まれ変わります。搭載される第3世代e-POWERの詳細技術と、アルファードを超える静粛性と燃費性能の実現について解説します。

第3世代e-POWERの骨子【確定】
搭載されるのは、ただのe-POWERではありません。日産が「第3世代」と位置づける、最新・最強のシステムです。その中核をなす技術として、新開発の発電専用エンジンにはエクストレイルにも搭載されている、世界初の量産型可変圧縮比エンジン「1.5L VCターボ」を発電専用に最適化したものを採用します。
エンジンの役割を発電に特化させることで、常に最も効率の良い回転域で運転させることが可能になり、燃費と静粛性を劇的に向上させます。「5-in-1」電動パワートレインでは、モーター、インバーター、発電機、増速機、減速機を一体モジュール化し、ユニット全体の軽量化・小型化を実現し、車内スペースの確保や静粛性の向上に貢献します。
第3世代e-POWERは、エンジンノイズを徹底的に抑制しており、試作車に試乗したジャーナリストからは「エンジンがいつ始動・停止したか気づかないほど静か」との評価も出ています。燃費性能については、ライバルであるアルファード/ヴェルファイアのハイブリッド車(WLTCモード燃費 18km/L前後)を強く意識し、同等以上の燃費性能を目指して開発が進められていると見られます。
e-4ORCE採用の可能性【有力/予想】
4WDシステムについては、日産独自の電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」の採用が有力視されています。e-4ORCEとは前後に高出力モーターを搭載し、4輪の駆動力や回生ブレーキを緻密に統合制御する技術で、雪道や悪路での力強く安定した走破性を実現します。
さらに、コーナリング時の滑らかなライントレース性能や、加減速時の車体の揺れを抑制し、後席乗員の車酔いを防ぐ効果もあります。高級ミニバンとしての快適性と走行安定性を両立させる上で、e-4ORCEは最適な技術であり、最上級グレードを中心に設定される可能性が高いでしょう。
新型エルグランドの価格帯・グレード構成の見通し【予想】
e-POWER専用車となり、最新技術が満載される新型エルグランド。その価格は、現行モデルから大幅に上昇することが確実視されています。ライバル車との価格比較と、グレード構成の予想、現行モデルから100万円以上のアップとなる理由を詳しく解説します。


想定レンジ:500万円~800万円超
複数の専門家やメディアが、スタート価格約500万円~600万円、売れ筋グレード550万円~700万円、最上級グレード(e-4ORCE搭載など)800万円を超える可能性を予想しています。
この価格設定の根拠として、ガソリンエンジンから高価な第3世代e-POWERシステムへの変更によるパワートレインのコスト増、ライバル車の価格帯(トヨタ アルファード(ハイブリッド):540万円~872万円、ホンダ オデッセイ(e:HEV):480万円~)、そしてプロパイロット2.0などの先進運転支援システムや大型ディスプレイの標準装備化による装備の充実が挙げられます。
現行エルグランドのスタート価格(約408万円)と比較すると100万円以上のアップとなりますが、これは実質的に全く新しい高級車として登場するため、やむを得ない価格改定と言えるでしょう。
グレード分類 | 価格帯(予想) | 主要装備・特徴 |
---|---|---|
スタンダード | 約500万円~600万円 | 第3世代e-POWER、プロパイロット |
ハイウェイスター | 約600万円~700万円 | エアロパーツ、専用インテリア |
e-4ORCE搭載モデル | 約700万円~800万円 | 電動4WD、走行制御機能 |
AUTECH/VIP | 800万円超 | 最高級装備、4人乗り仕様 |
グレード名の規則性【予想】
現行モデルと同様に、標準モデルとエアロパーツを装着したスポーティな「ハイウェイスター」が設定されると予想されます。さらに、日産のカスタムカー部門であるオーテックジャパンが手掛ける最上級グレード「AUTECH(オーテック)」や、4人乗りの超豪華仕様「VIP」が設定される可能性も十分に考えられます。
これらの上級グレードでは、専用の本革シートや木目調パネル、後席専用のエンターテインメントシステムなど、ショーファードリブンカーとしての機能が充実すると予想され、レクサスLMに対抗する日産のフラッグシップミニバンとしての位置づけが明確になるでしょう。

新型エルグランドのボディサイズ・取り回し・立体駐車場【予想】
現行エルグランド(E52型)の最大の特徴であり、同時に販売面で苦戦した一因とも言われるのが、ライバルに比べて低い全高でした。新型ではこのコンセプトが見直されると予想され、全高の大幅アップによる室内空間の拡大と立体駐車場制限への影響について解説します。
新型エルグランドのサイズのレンジ仮説
スペック | 現行エルグランド (E52) | 新型エルグランド (E53) 【予想】 | 参考:アルファード (40系) |
---|---|---|---|
全長 | 4,975 mm | 約4,995 mm | 4,995 mm |
全幅 | 1,850 mm | 約1,850 mm | 1,850 mm |
全高 | 1,815 mm | 約1,900 mm~1,930 mm | 1,935 mm |
ホイールベース | 3,000 mm | 約3,000 mm | 3,000 mm |
新型は現行より10cm以上高い1,900mm超となり、アルファードに近い堂々としたプロポーションになると予想されます。これにより、デザインの迫力が増すだけでなく、最大の課題であった室内高の低さを解消し、広々とした開放的な室内空間を実現します。
全長・全幅については、取り回しを考慮し、現行およびライバル車と同等レベルに維持される見込みです。しかし、全高が1,900mmを超えた場合、都市部で一般的な機械式立体駐車場の利用は難しくなり、標準的な立体駐車場(全高制限 1,550mm以下)やハイルーフ対応(全高制限 2,000mm前後)の制約を受けることになります。
立駐制限の一般的基準
新型エルグランドもアルファードと同様に、駐車場を選ぶクルマになることは間違いありません。購入を検討する際は、自宅や職場の駐車場のサイズを事前に確認することが必須となります。
特に都市部のマンションや商業施設では、機械式立体駐車場が多く採用されており、全高制限により利用できない場面が増えることが予想されます。一方で、この大型化により、ミニバンとしての存在感と室内の快適性は大幅に向上し、ライバル車との競争力強化につながると期待されています。

新型エルグランドの先進運転支援・コネクテッド【予想】
「技術の日産」を象徴する先進機能も、新型エルグランドの大きな魅力となるはずです。特に注目されるのが、プロパイロット2.0のハンズオフ機能と大型ディスプレイを中心とした最新のコネクテッド機能です。

プロパイロット世代の見通し
高速道路での運転支援技術として、「プロパイロット2.0」の搭載が有力視されています。プロパイロット2.0とは高速道路の同一車線内で、ナビ連動ルート走行中にハンズオフ(手放し運転)を可能にするシステムです。
長距離移動が多いミニバンの特性と相性が良く、ドライバーの疲労を大幅に軽減します。さらに、ライバルとの明確な差別化ポイントにもなり、トヨタのアルファードやホンダのオデッセイに対する技術的優位性を示す重要な機能として位置づけられるでしょう。
また、一般道での運転支援機能も強化され、渋滞時の追従走行や車線変更支援なども含まれる可能性が高く、高級ミニバンとしての快適性を大幅に向上させることが期待されています。
大型ディスプレイ等の可能性
インテリアでは、近年の日産車に共通するデザイントレンドが反映されるでしょう。メーターパネルとセンターディスプレイが一体化した、大型の統合ディスプレイ、物理スイッチを減らした、クリーンでモダンなダッシュボードデザイン、そして充実したコネクテッドサービス(NissanConnect)による、スマートフォン連携やリモート操作機能が搭載されると予想されます。
特に後席のエンターテインメント機能では、個別のディスプレイやワイヤレス充電機能、専用のコントロールパネルなどが設置され、ショーファードリブンカーとしての機能も充実すると見られています。
新型エルグランド 競合とどう違う?【現時点比較】
新型エルグランドは、強力なライバルがひしめくLクラスミニバン市場に再挑戦します。現時点で予想される各車種との違いと、アルファードとは一線を画したスポーティで知的な価値の追求について詳しく分析します。
トヨタ アルファード / ヴェルファイア


絶対王者であり、最大の目標となるアルファード。コンセプトの違いとして、アルファードが「豪華さ」「広さ」を追求する王道ラグジュアリーであるのに対し、新型エルグランドはe-POWERによる「滑らかで静かな走り」とプロパイロット2.0による「先進性」を武器に、スポーティで知的な価値を追求すると予想されます。
パワートレインでは、アルファードが2.5Lハイブリッド(シリーズパラレル式)であるのに対し、エルグランドは1.5L VCターボを用いた第3世代e-POWER(シリーズ式)となり、走行フィールで明確な違いが生まれます。特に静粛性と燃費性能では、e-POWERの特性を活かしてアルファードを上回る可能性があります。
レクサス LM

市場の頂点に君臨するショーファードリブンミニバンであるレクサスLM。ターゲット層の違いとして、レクサスLMが2,000万円クラスの価格帯で、後席のVIPをもてなすことに特化しているのに対し、新型エルグランドはファミリーユースから法人需要まで幅広くカバーするプレミアムミニバンとして位置づけられます。
エルグランドにも4人乗り「VIP」仕様が設定されれば、国内唯一の直接的なライバルとなり得ますが、価格帯では大幅に下回ることで、より多くのユーザーにラグジュアリーミニバンの体験を提供することになるでしょう。
車種 | パワートレイン | 駆動方式 | 全高 | 特徴 | 新車価格帯(参考) |
---|---|---|---|---|---|
新型エルグランド (予想) | 第3世代e-POWER | 2WD / e-4ORCE | 約1,900mm~ | スポーティ、先進性、静粛性 | 500万円~ |
トヨタ アルファード | 2.5L HV / 2.5L ガソリン | 2WD / E-Four | 1,935mm | 豪華さ、広さ、王道 | 540万円~ |
レクサス LM | 2.4L ターボ HV | DIRECT4 | 1,955mm | ショーファー、最高級 | 2,000万円~ |
ホンダ オデッセイ | 2.0L e:HEV | 2WD | 1,695mm | 低床、ハンドリング | 480万円~ |
ホンダ オデッセイ

スポーティな走りを特徴とする点でコンセプトが近いライバル。ボディコンセプトの違いとして、オデッセイが超低床プラットフォームによるセダンのような乗り心地とハンドリングが魅力であるのに対し、新型エルグランドは全高を高めつつも、e-4ORCEなどで走行安定性を追求し、ミニバンとしての快適性と走りの両立を目指すと予想されます。
価格帯でも競合する可能性が高く、オデッセイのe:HEVシステムに対して、エルグランドの第3世代e-POWERがどのような走行性能と燃費性能を示すかが注目されます。

新型エルグランドの納車時期の目安と注文のコツ【予想】
人気が集中することは必至であり、納期の長期化が懸念されます。発売直後は生産台数が限られるため、予約開始からいかに早く注文を確定させるかが鍵となり、アルファード/ヴェルファイアの需要が新型エルグランドに流れる可能性も高く、熾烈な争奪戦が予想されます。



初回ロットの傾向
一般的に、生産効率の良い人気のグレードやカラー(白、黒など)は比較的納期が早い傾向にあります。一方で、特殊なオプションや受注生産カラーを選択すると、納期が延びる可能性があります。少しでも早く手に入れたい場合は、ディーラーと相談し、生産計画に乗りやすい仕様を選ぶのも一つの手です。
特に新型エルグランドの場合、第3世代e-POWERシステムの生産能力や、e-4ORCE搭載車の生産体制などが納期に大きく影響すると予想されます。初回ロットでは、比較的シンプルな仕様から優先的に生産される可能性が高いでしょう。
グレード・カラーでの差
過去の日産車の傾向から、標準的な「ハイウェイスター」グレードや定番カラー(パールホワイト、ダイヤモンドブラックパール)は生産優先度が高く、比較的早期の納車が期待できます。一方で、AUTECH仕様や特別色、4人乗りVIP仕様などは受注生産となる可能性が高く、納期が長期化することが予想されます。
また、e-4ORCE搭載車については、システムの複雑さから標準の2WD車よりも納期が遅れる可能性があり、購入を検討している場合は、優先度を明確にして早期に注文することが重要です。

新型エルグランドフルモデルチェンジ最新情報 まとめ

日産新型エルグランド(E53型)は、2026年度の発売が確定し、約16年ぶりの待望のフルモデルチェンジが現実となります。市販モデルの公開は2025年度後半、特にジャパンモビリティショー2025での初披露が有力視されています。
まとめ
最大の注目点は、第3世代e-POWER専用車への転換です。新開発1.5L VCターボエンジンによる発電システムで、静粛性と燃費性能が大幅に向上し、高級ミニバンにふさわしい上質な走りを実現します。
価格は現行より100万円以上アップし、500万円~800万円超の価格帯でアルファードに真っ向勝負を挑みます。プロパイロット2.0やe-4ORCEなどの先進技術で差別化を図り、「技術の日産」らしいスポーティで知的な価値を追求します。
全高の大幅アップにより室内空間が拡大される一方、立体駐車場の制約を受ける可能性があります。人気集中による納期長期化が予想され、購入検討者は公開後すぐの予約が重要となりそうです。
新型エルグランド フルモデルチェンジに関するよくある質問(FAQ)
参考サイト
- 日産:エルグランド [ ELGRAND ] ミニバン/ワゴン: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/elgrand.html
- 日産自動車企業情報サイト 第3世代e-POWER: https://www.nissan-global.com/JP/INNOVATION/TECHNOLOGY/ARCHIVE/E_POWER_GEN3/
- 日産自動車ニュースルーム: https://global.nissannews.com/ja-JP