アクアの一部改良とは、2026年7月6日に発表され同日発売された商品改良のこと。GR SPORTグレードの追加も同時に行われました。
装備が足されたのはX・UとE-Four。ところが値上げ幅を並べると、装備が増えたXが11,000円、増えていないG・Zが33,000円と3倍の開きがあります。さらにE-Fourの値上げ幅は同一グレードの2WDより一律16,500円多く、これは寒冷地仕様のメーカーオプション価格と1円単位で同じ数字でした。
この記事のポイント
- 2026年7月6日 発表・同日発売
- GR SPORTが約10か月ぶり復活
- 値上げ幅は11,000〜49,500円
- E-Fourだけ16,500円多い
- 燃費は総合値が全型式で不変
公開日:2026年9月7日 / 最終更新日:2026年9月18日
アクアの直近の改良は2026年7月6日|GR SPORTが約10か月ぶりに戻ってきた
2026年9月時点で、アクアが最後に手を入れられたのは2026年7月6日です。発表と発売が同じ日という段取りでした。読み終える頃には、検討している個体が改良前と改良後のどちらなのかを、価格・型式・ボディカラーの3点で判別できるようになります。
公式ニュースルームで確認できる発表日と発売日
トヨタ公式ニュースルームの2026年7月6日付リリースには、アクアを一部改良するとともにGR SPORTグレードを追加し7月6日に発売した、という趣旨が記されています。発表日と発売日が同じなので、他車で起きがちな「発表は2月、発売は3月」といった日付のズレはありません。
独立した確認も取れています。Car Watchの塩谷公邦氏による速報記事(2026年7月6日14時32分)とwebCGの改良モデル発表記事が同日付で同じ内容を伝え、正規販売店側でも神奈川トヨタ自動車のお知らせが改良内容を掲示しました。メーカー・専門媒体・販売店の3系統で一致しています。
変更点は6つ|足された装備と、整理された色
公式リリースと3媒体の報道を突き合わせて、確定できた変更点を並べます。装備の追加はX・UとE-Fourに集中しており、G・Zに新しく標準装備された装備は確認できませんでした。この偏りが、後半の価格差分と直結します。
- GR SPORTグレードを追加(2WDのみの設定)
- E-Four全車に寒冷地仕様を標準装備
- X・Uに上級ファブリックフロントシートを標準装備
- X・Uにリヤセンターアームレスト(カップホルダー2個付)を標準装備
- ボディカラーの入れ替えとZのツートーン廃止
- 車両型式が2WDはMXPK13、E-FourはMXPK18へ変更
追加されたGR SPORTの中身も確認しておきます。専用フロントバンパー、205/45R17タイヤと専用17インチアルミホイール、専用床下ブレース、専用チューニングサスペンション、レッド塗装のブレーキキャリパー。全長は4,100mmで、他グレードの4,080mmより20mm長い数値です。最小回転半径も5.3mと、他グレードの5.2mより大きくなっています。

装備が足されたグレードと、足されていないグレードがあります
改良・発売の履歴を時系列で並べる
2代目アクアの節目を1枚にまとめます。2021年7月19日の発売から5年で、確認できる改良は3回。2024年4月、2025年9月、そして2026年7月です。GR SPORTは2025年9月の改良でいったん設定が終わり、2026年7月に戻ってきました。
| 時期 | できごと | 性格 |
|---|---|---|
| 2021年7月19日 | 2代目アクアを発売。バイポーラ型ニッケル水素電池を世界初採用 | 世代交代 |
| 2024年4月3日 | 一部改良+特別仕様車 Z“Raffine”を設定 | 装備の見直しと特別仕様車 |
| 2025年9月1日 | 一部改良・同日発売。フロント刷新、電動パーキングブレーキ標準化、KINTO専用Uを新設、GR SPORTを廃止 | 意匠と装備の大幅刷新 |
| 2026年7月6日 | 一部改良+GR SPORT追加・同日発売(直近) | 装備の追加・色の整理・GR SPORT復活 |
表のとおり、外観を大きく変えたのは2025年9月の改良です。2026年7月の改良でエクステリアの意匠が変わったという記載は、公式リリースにも3媒体の報道にも見当たりませんでした。2025年9月1日付のトヨタ公式ニュースルームと読み比べると、2回の改良の性格の違いがはっきりします。
改良前後の価格差分|6型式を1円単位で並べます
2026年7月の改良で、アクアは価格が上がりました。据え置かれた型式も、下げられた型式もありません。ここでは改良前の価格と現行価格を1円単位で並べ、どの型式がいくら上がったのかを開示します。以下の表で「改良前」と書いている金額は、2025年9月1日から2026年7月5日までの価格です。
改良前価格の出所|KINTO公式・正規販売店・専門カタログの3系統
改良前の価格は公式サイトから消えるため、出所の明示が欠かせません。当サイトが使ったのは3系統です。KINTO公式マガジンの2025年9月改良の解説記事、トヨタモビリティ滋賀のアクア解説コラム(価格は2025年9月現在の表記)、そしてMotor Fanの自動車カタログ(トヨタ アクア X・2025年9月)。KINTO公式と正規販売店の掲示が、改良前のZ・G・Xについて1円単位で一致しました。
限界も先に書いておきます。KINTO専用のUについては、改良前の車両本体価格を承認できるソースで確認できませんでした。したがってUの2型式は差分表から外しています。GR SPORTも2025年9月の改良でいったん設定が終わっていたため、比較対象になる改良前の価格が存在しません。分かる範囲だけを表にする、という方針です。
6型式の価格差分表|値上げ幅は11,000円から49,500円
差分表です。左が改良前、中央が現行、右が当方で引き算した値上げ幅。最も小さいのがX 2WDの11,000円、最も大きいのがZ E-FourとG E-Fourの49,500円で、開きは4.5倍あります。現行価格は愛知トヨタの価格・グレード一覧(’26年7月現在)で照合済みです。
| 型式 | 改良前(税込) | 現行(税込) | 値上げ幅 |
|---|---|---|---|
| X 2WD | 2,486,000円 | 2,497,000円 | 11,000円 |
| X E-Four | 2,684,000円 | 2,711,500円 | 27,500円 |
| G 2WD | 2,654,300円 | 2,687,300円 | 33,000円 |
| G E-Four | 2,852,300円 | 2,901,800円 | 49,500円 |
| Z 2WD | 2,824,800円 | 2,857,800円 | 33,000円 |
| Z E-Four | 3,022,800円 | 3,072,300円 | 49,500円 |
表から読める結論を1つ。値上げ幅は型式によって4.5倍の差があり、一律ではありません。改良後の価格レンジは一般販売で2,497,000円から3,238,400円、KINTO専用のUを含めると2,443,100円からの9型式になります。グレード全体の並びは新型アクアのグレード比較|コスパ偏差値とやめとけ判定で分解しました。

装備が増えたXが11,000円、増えていないG・Zが33,000円という3倍の逆転
ここが今回の改良でいちばん奇妙な部分です。上級ファブリックフロントシートとリヤセンターアームレストが標準装備になったのはX・U。G・Zには新しい標準装備が確認できません。それなのに2WDの値上げ幅は、装備が増えたXが11,000円で、増えていないG・Zが33,000円。装備が増えていないほうが3倍高く上がっています。
G・Zの33,000円が何に対する値上げなのか、トヨタは説明していません。ですから当サイトは、数字がこうなっているという事実だけを書きます。理由を推測して並べれば読みやすくはなるでしょうが、それは記事ではなく創作でしょう。グーネットのGR SPORT追加を伝える記事も含め、値上げの内訳に触れた承認ソースは見つかりませんでした。

装備が増えた側の値上げが小さい。ここは正直、驚きました
2段階で見ると、値上げの主役は2026年7月ではなく2025年9月
視野を1段広げます。2024年4月の改良後、2025年9月の改良後、そして現在。この3時点を並べると印象が変わります。X 2WDは2年3か月で351,000円、率にして16.4%上がりました。ただしそのうち340,000円は2025年9月の改良ぶんで、2026年7月の改良は11,000円しかありません。
| 型式 | 改良前・2024年4月時点 | 改良前・2025年9月時点 | 現行 | 累積の上げ幅 |
|---|---|---|---|---|
| X 2WD | 2,146,000円 | 2,486,000円 | 2,497,000円 | 351,000円(16.4%) |
| G 2WD | 2,294,000円 | 2,654,300円 | 2,687,300円 | 393,300円(17.1%) |
| Z 2WD | 2,565,000円 | 2,824,800円 | 2,857,800円 | 292,800円(11.4%) |
| GR SPORT | 2,659,000円 | 設定なし | 3,238,400円 | 579,400円(21.8%) |
2024年4月時点の価格はKINTO公式マガジンの2024年4月改良の価格一覧によるもので、いずれも改良前の金額です。表の結論はこうなります。GR SPORTは復活と同時に579,400円、率にして21.8%上がりました。同じ名前でも床下ブレースや専用サスペンションを持つ別物の仕様です。名前だけで昔の価格感を持ち込むと、見積書を見て驚くことになります。
E-Fourだけ一律16,500円多く上がっている|寒冷地仕様の価格と一致する数字
差分表を縦に読むと、もうひとつの構造が見えます。同じグレードで2WDとE-Fourの値上げ幅を引き算すると、3グレードすべてで差がぴったり16,500円になりました。そして16,500円は、現行の寒冷地仕様メーカーオプション価格と1円単位で同じ金額です。
3グレードすべてで差が16,500円|1円のズレもない
当方で引き算した結果を表にします。X・G・Zのどれで見ても、E-Fourの値上げ幅は同一グレードの2WDより一律16,500円多い。偶然でこうはなりません。
| グレード | 2WDの値上げ幅 | E-Fourの値上げ幅 | 差 |
|---|---|---|---|
| X | 11,000円 | 27,500円 | 16,500円 |
| G | 33,000円 | 49,500円 | 16,500円 |
| Z | 33,000円 | 49,500円 | 16,500円 |
表のとおり、3組すべてが同じ数字で揃いました。値上げ幅そのものは11,000円から49,500円までばらついているのに、駆動方式による差だけは固定されている。この規則性が次の対応関係につながります。
16,500円は寒冷地仕様のメーカーオプション価格と一致する
今回の改良では、E-Four全車に寒冷地仕様が標準装備されました。そしてトヨタ公式の主要諸元表・装備一覧PDF(’26年7月現在)によると、2WD向けの寒冷地仕様は16,500円(消費税抜き15,000円)のメーカーオプションです。E-Four側にだけ上乗せされた16,500円と、2WD側でオプション代として残った16,500円が、1円単位で同じ金額でした。
読み替えると、こうなります。E-Fourを選ぶ人にとって、この16,500円は新しい負担ではありません。これまでオプションとして払っていたものが車両価格に入っただけ。降雪地で寒冷地仕様を必ず付けていた人の支払額は、実質的に変わっていない計算になります。
E-Fourの上乗せ額も198,000円から214,500円へ動いた
同じ16,500円は、別の場所にも顔を出します。2WDに対するE-Fourの上乗せ額です。改良前の上乗せは全グレード一律198,000円で、現行は全グレード一律214,500円。増えた分はちょうど16,500円です。
つまり寒冷地仕様の標準化は、値上げ幅の差としても、E-Four上乗せ額の増加としても、同じ16,500円で現れている。2つの角度から同じ数字が出てくるという意味で、かなり強い一致です。E-Fourを選ぶかどうかの損得は新型アクアの維持費|税・燃料・リサイクル料金を年単位で積むで燃料費まで含めて検算しました。

断定できること、できないこと
ここは限界を明示します。数字の一致は確認できましたが、トヨタが「寒冷地仕様の標準化ぶんを価格に反映した」と説明した資料は見つかっていません。だから当サイトは一致しているという事実までを書き、因果としては断定しないことにしました。
説明のつかない部分も残ります。X・Uにだけ装備が追加されたのに値上げ幅が最も小さいこと、G・Zの33,000円の中身。どちらも公表された根拠がありません。読者にとって意味があるのは、理由よりも支払額のほうでしょう。

数字が1円単位で揃うときは、たいてい理由があります
公式諸元表PDFの版差分|総合値は1台も動かないのに、内訳は全型式で動いた
燃費についても、公式の主要諸元表PDFを新旧2版そろえて突き合わせました。結果は少し奇妙です。WLTCモードの総合値は全型式で変わっていないのに、市街地・郊外・高速道路という3つの内訳は全型式で変わっていました。カタログの見出し数字だけを見ていると気づけない差分です。
比較に使った2つのPDF|版表記で見分ける
使った資料は2本です。改良前が版表記「’25年9月現在」の主要諸元表PDF、現行が前掲の「’26年7月現在」版。注意したいのは、改良前の版が今も同じディレクトリ上に生きていること。ファイル名だけを見て拾うと、改良前の数字を現行値として引用してしまいます。
見分け方は単純で、PDFに印字された版表記を読むだけ。「’26年7月現在」なら現行、「’25年9月現在」なら改良前です。この1行を確認する習慣があるかどうかで、手元に残る数字の正確さが変わってくるでしょう。
内訳の差分表|市街地が下がり、高速道路が上がった
2版を並べた結果です。数値の単位はいずれもWLTCモードのkm/L。総合値の列は全型式で±0なのに、市街地の列は全型式でマイナス、高速道路の列は全型式でプラスになりました。
| 型式 | モード | 改良前 | 現行 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| Z・G・U 2WD | WLTC総合 | 33.6 | 33.6 | ±0 |
| Z・G・U 2WD | 市街地 | 34.3 | 33.1 | −1.2 |
| Z・G・U 2WD | 郊外 | 36.0 | 35.7 | −0.3 |
| Z・G・U 2WD | 高速道路 | 31.8 | 32.5 | +0.7 |
| X 2WD | WLTC総合 | 34.3 | 34.3 | ±0 |
| X 2WD | 市街地 | 35.4 | 34.2 | −1.2 |
| X 2WD | 郊外 | 37.2 | 36.5 | −0.7 |
| X 2WD | 高速道路 | 32.2 | 33.0 | +0.8 |
| E-Four 全グレード | WLTC総合 | 30.0 | 30.0 | ±0 |
| E-Four 全グレード | 市街地 | 32.0 | 29.1 | −2.9 |
| E-Four 全グレード | 郊外 | 31.1 | 32.1 | +1.0 |
| E-Four 全グレード | 高速道路 | 28.5 | 29.1 | +0.6 |
表の読み方を1文で。総合値だけを見れば「何も変わっていない」ように映りますが、内訳では市街地が落ちて高速道路が伸びています。下げ幅が最も大きいのはE-Fourの市街地で−2.9。E-Fourで街乗り中心の人が、いちばん影響を受ける形です。
使い方によって結論が逆転する差分
この差分の面白いところは、読者の使い方で評価が反転する点です。通勤が街乗り中心の人にとっては不利な方向、長距離が多い人にとっては有利な方向へ内訳が動きました。総合値が同じでも、自分の走り方に近いモードを見れば判断は変えられます。
年間走行距離別の燃料費まで含めた計算は新型アクアの燃費|カタログ値と給油記録のギャップを検証するで扱いました。ちなみに現行の総合値は、X 2WDが34.3km/L、Z・G・U 2WDが33.6km/L、E-Fourが30.0km/L、GR SPORTが30.7km/L。最良燃費が最上位ではなく最廉価のXという構図は、改良の前後で変わっていません。

理由は公表されていない|だから書かないという判断
ここでも限界を書いておきます。内訳が変化した技術的な理由について、トヨタからの説明は公表されていません。車両型式がMXPK11・16からMXPK13・18へ変わってはいますが、それと燃費内訳の因果を示す資料は見つかりませんでした。
装備追加による重量増、測定条件の見直し、制御の変更。仮説はいくつも思いつきます。ただし裏づけがひとつも取れていない以上、当サイトは並べないでおきましょう。分かっているのは、総合値が動かず内訳が動いたという事実だけです。

見出しの数字が同じでも、中身は動いていることがあります
独自「改良度スコア」|値上げに見合ったのはどの型式か
装備が増えた型式と増えていない型式があり、値上げ幅は4.5倍ばらつき、燃費の内訳も動きました。では結局どの型式が得をしたのか。当サイトでは4軸10点満点の改良度スコアを作り、条件がそろう6型式を採点しています。配点は先に全部開示するので、納得できない軸があれば読者自身で組み替えてください。
配点ルールの開示|4軸10点満点の中身
採点軸は4つです。装備の追加が最大4点、寒冷地仕様の標準化が最大2点、値上げ幅の小ささが最大2点、市街地モードの維持が最大2点。合計10点満点で採点します。
- 軸A 装備(4点):上級ファブリックフロントシートとリヤセンターアームレストが標準化されたXは4点、標準装備の追加が確認できないG・Zは0点
- 軸B 寒冷地仕様(2点):標準装備になったE-Fourは2点、メーカーオプションのままの2WDは0点
- 軸C 値上げ幅(2点):15,000円未満2.0点/15,000〜29,999円1.5点/30,000〜39,999円1.0点/40,000円以上0.5点
- 軸D 市街地モード(2点):変化なし2点/1.5km/L未満の低下1点/1.5km/L以上の低下0点
採点対象を6型式に絞ったのにも理由があります。KINTO専用のUは改良前価格を確認できず軸Cを採点できません。GR SPORTは2025年9月の改良でいったん設定が終わっていたため、比較対象になる改良前の姿がない。4軸すべてを埋められる型式だけを採点対象にした結果が6型式で、残る3型式は採点していません。
型式別スコア表|首位はX E-Fourの7.5点
採点結果です。首位はX E-Fourの7.5点、次点がX 2WDの7.0点。最下位はG 2WDとZ 2WDの2.0点で、上下の差は5.5点ありました。
| 型式 | 軸A 装備 | 軸B 寒冷地 | 軸C 値上げ | 軸D 市街地 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| X E-Four | 4 | 2 | 1.5 | 0 | 7.5 |
| X 2WD | 4 | 0 | 2.0 | 1 | 7.0 |
| G E-Four | 0 | 2 | 0.5 | 0 | 2.5 |
| Z E-Four | 0 | 2 | 0.5 | 0 | 2.5 |
| G 2WD | 0 | 0 | 1.0 | 1 | 2.0 |
| Z 2WD | 0 | 0 | 1.0 | 1 | 2.0 |
表の読み方を1文で。今回の改良で明確に得をしたのはXで、G・Zは装備が増えないまま2WDで33,000円、E-Fourで49,500円を負担しました。改良を素直に「買い」と判断しやすいのはX、慎重に見たいのはG・Zというのがスコアの示す方向です。

採点していて、いちばん報われたのがXだと分かりました
このスコアの限界|重みづけは当サイトの判断です
限界も書いておきます。4つの軸をどう重みづけするかは当サイトの判断であって、トヨタが示した基準ではありません。軸Bの2点にしても、寒冷地仕様の16,500円がそのまま価格へ乗っている以上、支払額の面では中立と見ることもできます。
使い方としては、自分の条件で軸を足し引きするのが正解でしょう。雪が降らない地域なら軸Bは0点に。年間走行距離が短く街乗り中心なら軸Dを3点に。配点を全部開示しているのは、そうやって組み替えてもらうためです。総合点だけ出して「おすすめはこれ」と言うより、この形のほうが役に立つはず。
改良前の中古と改良後の新車、どちらを選ぶか
値上げされた新車と、値上げ前の価格をベースに流通している中古。どちらを選ぶかは条件で分かれます。改良後にしか手に入らないものと、改良前にしか残っていないものを両方並べたうえで、金額のインパクトが実際どこにあるのかまで示しましょう。
改良後を選ぶ理由|XとE-Fourなら理屈が立つ
改良後を選ぶ根拠がはっきりしているのはXです。上級ファブリックフロントシートとリヤセンターアームレストは後付けできません。X 2WDの値上げ幅は11,000円。この金額でシートの格上げと後席アームレストが付くと考えると、装備の量は価格に見合っています。
E-Fourも同じ構図です。寒冷地仕様が標準装備になり、その16,500円が値上げ幅に上乗せされました。裏を返せば、寒冷地仕様を必ず付ける人にとって実質的な負担は増えていない。改良度スコアでX E-Fourが7.5点で首位になったのは、この2つが重なったからです。
改良前を狙う理由|色は新車では戻らない
逆に改良前にしかないものも、はっきりしています。アーバンカーキ〈6X3〉、Zのツートーン、そしてZ・Gで選べたエモーショナルレッドⅡ〈3U5〉。この3つは改良前の個体にしか存在しません。色にこだわりがある人にとっては決定的な違いになるでしょう。
価格差も無視できません。Z 2WDは改良前2,824,800円、現行2,857,800円。G E-Fourは改良前2,852,300円、現行2,901,800円です。中古なら、この改良前の価格をベースにした個体が流通しています。色の全体像は新型アクアの色|全9色の設定グレードと選び方にまとめました。
値上げ額より、下取り差額のほうが大きく動く
最後に金額のスケール感を整理します。今回の値上げ幅は、最大でもE-Fourの49,500円でした。一方で下取り車の売り先を変えたときの差は、数万円で収まるとは限りません。しかもこちらは自分で動かせる金額です。
アクアの残価率を示した承認ソースを当サイトは確認できていないため、ここに率の数字は置きません。代わりに実際の査定額なら開示できます。MOTA車買取を実際に使った体験レビューで金額と流れを公開しているので、桁の感覚をつかむのに使ってください。改良で上がった数万円を気にするより、売り先を詰めたほうが手元に残る額は大きくなるはずです。


改良前を選ぶのは妥協ではなく、条件が合えば合理的です
よくある質問
アクアの一部改良について検索されやすい疑問を8つ集めました。改良前の価格を挙げている箇所は、すべて「改良前」と明記しています。
- アクアの最新の一部改良はいつですか?
-
2026年7月6日に発表され、同日発売された一部改良が直近です。GR SPORTグレードの追加も同時に行われました。トヨタ公式ニュースルームのリリースで確認でき、Car WatchとwebCGも同日付で同じ内容を伝えています。2026年8月以降にアクアの新たな公式発表は確認できませんでした。
- 改良でいくら値上げされましたか?
-
確認できた6型式で11,000円から49,500円の値上げです。X 2WDが改良前2,486,000円から2,497,000円へ11,000円、Z E-Fourが改良前3,022,800円から3,072,300円へ49,500円。KINTO専用のUは改良前価格を確認できなかったため、差分の対象から外しています。
- なぜE-Fourだけ値上げ幅が大きいのですか?
-
差は3グレードすべてで16,500円ちょうどで、寒冷地仕様のメーカーオプション価格と一致します。改良でE-Four全車に寒冷地仕様が標準装備され、2WDではオプションのまま残りました。ただしトヨタが価格転嫁と説明した資料は見つかっていないため、当サイトは一致の事実までを書き、因果は断定していません。
- 改良で装備は何が増えましたか?
-
X・Uに上級ファブリックフロントシートとリヤセンターアームレストが標準装備され、E-Four全車に寒冷地仕様が標準装備されました。G・Zについては、新たに標準装備された装備を公式リリースと3媒体の報道から確認できていません。装備の追加はX・UとE-Fourに集中しています。
- 改良で燃費はどう変わりましたか?
-
WLTCモードの総合値は全型式で変わっていません。動いたのは市街地・郊外・高速道路の内訳で、2WDは市街地が1.2下がり高速道路が0.7から0.8上がりました。E-Fourは市街地の下げ幅が2.9で最大です。変化の技術的な理由はトヨタから公表されていないため、当サイトは推測を書きません。
- GR SPORTはいくらですか?
-
3,238,400円で、2WDのみの設定です。2025年9月の改良でいったん設定が終わっており、2026年7月6日に約10か月ぶりで追加されました。改良前の2024年4月時点にあったGR SPORTは2,659,000円だったため、579,400円の差があります。専用サスペンションや床下ブレースを持つ別の中身になりました。
- 改良で外観は変わりましたか?
-
GR SPORT以外で意匠が変わったという記載は確認できていません。公式リリースで外観に関する記述はボディカラーの入れ替えとZのツートーン廃止まで。ハンマーヘッドモチーフのフロント刷新は2025年9月1日の改良で行われたもので、2026年7月の改良とは別の話です。
- 改良前か改良後かはどう見分けますか?
-
車両型式が確実です。2WDがMXPK13、E-FourがMXPK18なら改良後で、MXPK11とMXPK16なら改良前。ボディカラーも手がかりになり、アーバンカーキ〈6X3〉やZのツートーン、Z・Gの赤い個体は改良前にしか存在しません。価格を見る場合は、本記事の差分表と照らし合わせてください。

古い数字を見たら、まず版表記の日付を疑ってください
まとめ|装備を受け取ったのはX、負担だけが増えたのはG・Z

冒頭で、検討中の個体が改良前か改良後かを価格・型式・色の3点で判別できるようになると書きました。回収します。価格は差分表の左右どちらに一致するか、型式はMXPK13かMXPK18か、色はアーバンカーキ〈6X3〉やZのツートーンが無いかどうか。この3点で判別できます。
- 直近の改良は2026年7月6日・同日発売
- 値上げ幅は11,000〜49,500円
- E-Fourだけ一律16,500円多い
- 改良度スコアは7.5点から2.0点
調べていていちばん驚いたのは、装備が増えたXの値上げが11,000円で、増えていないG・Zが33,000円だったこと。3倍の逆転です。次の一歩を具体的に置きます。トヨタ公式の主要諸元表PDFを開き、版表記が「’26年7月現在」であることを確認したうえで、自分が狙う型式の価格と燃費の内訳を拾ってください。改良前の版が同じ場所に残っているため、版を見ずに数字を取ると改良前の値をつかみます。車種全体の現在地は新型アクア完全ガイド|価格・燃費・色・納期の総まとめ、いま注文した場合の着地は新型アクアの納期|販売店3法人の掲示を基準日つきで比較、条件づくりは新型アクアの値引き|相場が公表されない車で条件を作る手順、次のモデルを待つべきかは新型アクアのフルモデルチェンジ|公式発表の有無と今買うか待つかの判断にまとめました。

参考URL一覧
- トヨタ公式ニュースルーム・アクアを一部改良しGR SPORTグレードを追加(2026年7月6日):https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/44600338.html
- トヨタ公式ニュースルーム・アクアを一部改良(2025年9月1日):https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/43236579.html
- トヨタ公式・アクア 主要諸元表/装備一覧PDF(’26年7月現在):https://toyota.jp/pages/contents/aqua/002_p_010/pdf/aqua_spec_202607.pdf
- トヨタ公式・アクア 主要諸元表/装備一覧PDF(’25年9月現在/版差分の比較用):https://toyota.jp/pages/contents/aqua/002_p_010/pdf/aqua_spec_202509.pdf
- Car Watch・塩谷公邦「トヨタ、『アクア』一部改良 新たに『GR SPORT』グレード追加設定」(2026年7月6日):https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/2122666.html
- webCG・トヨタが「アクア」の一部改良モデルを発表:https://www.webcg.net/articles/-/54024
- 神奈川トヨタ自動車・アクア一部改良のお知らせ(2026年7月):https://kanagawatoyota.co.jp/companyinfo/news/new_car/202607_aqua/
- 愛知トヨタ・アクア 価格/グレード一覧(’26年7月現在):https://www.aichi-toyota.jp/carlineup/aqua/grade
- KINTO公式マガジン・アクアが一部改良(2025年9月2日/改良前価格の出典):https://kinto-jp.com/magazine/k20250902-1/
- KINTO公式マガジン・新型アクア価格一覧表【2024年4月改良】:https://kinto-jp.com/magazine/k20240422-1/
- トヨタモビリティ滋賀・2025年9月改良後のアクアの特徴(改良前価格の出典):https://toyota-mobi-shiga.jp/column/aqua_feature
- Motor Fan 自動車カタログ・トヨタ アクア X(2025年9月):https://car.motor-fan.jp/catalog/TOYOTA/10101073/10159812
- グーネット・トヨタ「アクア」GRスポーツ追加:https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/by-vehicle-type-information/286686





