三菱エクリプスクロスの次期型は、欧州市場向けにBEV(電気自動車)専用モデルとして2025年9月に発表されます。ルノー「セニック E-Tech」をベースとし、デザインは三菱独自のものに刷新されます。一方、日本国内で販売されている現行エクリプスクロスPHEVは2025年8月をもって生産終了となる見込みです。欧州向けBEVが日本に導入されるかは未定で、今後の動向が注目されています。
新型エクリプスクロス最重要ポイント:
欧州向けBEV専用車として2025年9月発表予定、日本現行PHEVは生産終了へ
新型エクリプスクロス フルモデルチェンジ、チェックしておきたい最重要項目
三菱自動車のスタイリッシュなクーペSUV「エクリプスクロス」が、大きな転換期を迎えています。2017年の登場以来、初となるフルモデルチェンジが目前に迫る一方、日本市場では現行モデルの生産終了が囁かれるなど、情報が錯綜しています。このセクションでは、現在噂・予想されている次期エクリプスクロスの核心部分を、最新情報に基づき徹底的に解説します。
この記事のポイント
- 欧州向け次期型はBEV専用車として登場
- ベースはルノー・セニックE-Techで確定
- デザインは三菱独自、SNSで高評価
- 日本現行PHEVは2025年8月生産終了へ
- 次期型の日本市場への導入は現時点で未定
- 価格は現行より上昇し500万円台~と予想

【確定情報】発売は2025年9月!ただし「欧州市場向け」BEVとして
三菱エクリプスクロス次期型の発表が2025年9月に確定しており、ヨーロッパ市場専用のBEV(完全電気自動車)として登場します。これは日本市場とは異なる開発戦略による影響で、約15年ぶりの三菱量産BEVとして欧州戦略の重要な位置づけとなっています。

まず最も重要な確定情報として、ミツビシ・モーターズ・ヨーロッパは新型エクリプスクロスを2025年9月に発表することを公式に明らかにしています。しかし、これは日本市場にとって単純に喜べるニュースではありません。なぜなら、この新型は「欧州市場向けに開発された専用モデル」であり、パワートレインはBEV(バッテリー駆動の完全な電気自動車)のみとなるからです。
これは、三菱自動車が欧州で『i-MiEV』以来、約15年ぶりに投入する量産BEVとなり、同社の欧州戦略における極めて重要なモデルと位置づけられています。販売開始時期については、長距離バージョンが2025年第4四半期から、中距離バージョンが2026年からと計画されています。
【衝撃の真相】次期型のベースは「ルノー セニック E-Tech」
次期エクリプスクロスは純粋な三菱オリジナル開発ではなく、ルノー・日産・三菱アライアンスの戦略により「ルノー セニック E-Tech」をベースに開発されます。これは開発コスト抑制とグループ全体での部品共有化を図るアライアンス戦略の一環で、フランスのルノーグループ工場で生産予定です。

次期エクリプスクロスが純粋な三菱オリジナル開発ではないことも、大きな注目点です。ルノー・日産・三菱アライアンスの戦略に基づき、新型はルノーが2023年秋に発表した「セニック E-Tech」をベースに開発されます。生産もフランスにあるルノーグループのアンペール・ドゥエー工場で行われる予定です。
ベースとなるセニック E-Techは、欧州で非常に評価の高いモデルです。かつてはミニバンとして知られていましたが、5代目から電動SUVに生まれ変わり、その革新性や実用性が認められ、「ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2024」を受賞しています。この輝かしい実績を持つモデルをベースにすることで、次期エクリプスクロスも走行性能やパッケージングにおいて高い完成度が期待できます。
新型エクリプスクロス【デザイン】「三菱っぽくないけどカッコいい」
ベースはルノー車ながら、デザインは三菱が独自開発を担当し、従来の「ダイナミックシールド」から進化した全く新しいフロントフェイスを採用します。特に横縞模様のLEDサイドライトが話題となり、SNSでは「フランス車っぽくて好き」「従来の三菱とは違うが良いデザイン」と好評価を得ています。
ベースはルノー車ですが、デザインは三菱が独自に手掛けます。公開されたティザーイメージや、それをもとに制作された予想CGでは、三菱のデザイン言語「ダイナミックシールド」の進化形ともいえる、全く新しいフロントフェイスが示唆されています。
特に印象的なのは、横縞模様のLEDサイドライト(デイライト)です。この水平基調のシャープなライトは、リアのテールライトにも同様のモチーフとして取り入れられ、先進的で統一感のあるデザインを生み出しています。
このデザインに対し、SNSでは「フランス車っぽくて好き」「ルノー感あっていいね」「一目で三菱とはわからないけど良いデザイン」といった、従来の三菱車のイメージを覆すスタイルを好意的に受け止める声が多く上がっています。
新型エクリプスクロス【パワートレイン】2種類の出力と最大614kmの航続距離
次期エクリプスクロス(欧州BEV)のパワートレインは、ベースとなるセニック E-Techと共有される見込みで、フロントアクスルに1基の電気モーターを搭載する前輪駆動システムを採用します。標準モデルと高出力モデルの2種類が用意され、航続距離は最大614kmを実現する予定です。
スペック | 標準モデル | 高出力モデル |
---|---|---|
最高出力 | 170ps (125kW) | 218ps (160kW) |
最大トルク | 28.6kgm (280Nm) | 30.6kgm (300Nm) |
バッテリー容量 | 60kWh | 87kWh |
航続距離 (WLTP) | 約424km | 約614km |
日常使いには十分な標準モデルと、長距離ドライブも安心してこなせる高出力・大容量バッテリーモデルが設定されることで、幅広いユーザーニーズに対応します。

【日本市場の激震】現行PHEVモデルが2025年8月で生産終了か
欧州での華々しいデビューとは対照的に、日本市場では現行エクリプスクロスPHEVモデルが2025年8月をもって生産終了することが確実視されています。三菱公式サイトでも「装備・仕様がご希望に添えない場合がございます」との注意書きが掲載され、一部販売店では最終注文日を2025年5月11日と案内していました。

欧州での華々しいデビューとは対照的に、日本市場では衝撃的な情報が流れています。複数の情報筋やディーラーからの案内により、現行のエクリプスクロスPHEVモデルが2025年8月をもって生産を終了することが確実視されています。
実際に三菱自動車の公式サイトでも「PHEVモデルについては、装備・仕様がご希望に添えない場合がございます」との注意書きが掲載されており、生産終了が間近であることを示唆しています。一部の販売店では、仕様を選べる最終注文日を2025年5月11日と案内していたケースもありました。
さらに、ディーラー関係者からは「ガソリン車も年内いっぱいで終了する」との情報も出ており、現行エクリプスクロス自体がラインナップから消える可能性が高まっています。
【最大の謎】日本の次期モデルはどうなる?考えられる3つのシナリオ
現行モデルの生産終了により「後継モデルはどうなるのか?」という疑問が浮上しています。現時点では公式発表はありませんが、欧州向けBEVの日本導入、日本向け新PHEVモデル開発、または実質的な後継モデルなしという3つのシナリオが考えられ、今後の三菱の戦略が注目されています。
現行モデルが生産終了となると、当然「後継モデルはどうなるのか?」という疑問が浮上します。現時点では三菱からの公式発表はなく、様々な憶測が飛び交っていますが、大きく分けて以下の3つのシナリオが考えられます。
シナリオ1:欧州向けBEVを日本仕様に変更して導入
最もシンプルなシナリオですが、実現のハードルは高いかもしれません。日本のBEV市場はまだ欧州ほど成熟しておらず、高価になりがちなBEV専用モデルの導入は販売戦略として難しい判断が伴います。
シナリオ2:日本市場向けに新たなPHEVモデルを開発
三菱の強みであるPHEV技術を活かし、アライアンスの別のプラットフォームをベースに、日本市場に最適化された全く新しい後継PHEVを開発する可能性です。
シナリオ3:実質的な後継モデルはなし(車種整理)
三菱が中期経営計画「Challenge 2025」で進める電動化と車種ラインナップの選択と集中の中で、エクリプスクロスのセグメントは他車種に統合される可能性もあります。
現時点ではどのシナリオになるか断定できませんが、日本と欧州でエクリプスクロスが全く別の道を歩むことは間違いなさそうです。
新型エクリプスクロス(欧州BEV)の進化点を深掘り
欧州でデビューする新型がどのようなクルマになるのか、さらに詳しく見ていきましょう。
新型エクリプスクロス インテリア・装備の質感向上
次期型のキャビンは2列5人乗り構成でクラストップレベルの545リットル大容量トランクを備え、GoogleマップやGoogleアシスタントが組み込まれたインフォテインメントシステムによりコネクテッド機能が大幅強化されます。また最新世代の先進運転支援システム(ADAS)搭載により安全性と快適性が大きく向上します。
次期型のキャビン内は、ファミリーユースに最適な、広々として多用途に使える空間が期待されています。ベースとなるセニック E-Tech同様、2列5人乗りの構成で、クラストップレベルの545リットルという大容量のトランクを備える見込みです。
インフォテインメントシステムにはGoogleが組み込まれ、GoogleマップやGoogleアシスタント、各種アプリがシームレスに利用可能となり、コネクテッド機能が大幅に強化されます。また、先進運転支援システム(ADAS)も最新世代のものが搭載され、安全性と快適性が大きく向上することは確実です。
新型エクリプスクロス プラットフォームとボディサイズ
プラットフォームは日産アリアやルノー メガーヌ E-Techと共通のBEV専用「CMF-EVプラットフォーム」を採用し、低重心で優れたハンドリング性能とフラットな床面による広々とした室内空間を実現します。ボディサイズは現行モデルと比較してよりワイド&ローなスタンスとなる見込みです。

プラットフォームは、日産アリアやルノー メガーヌ E-Techとも共通の、アライアンスが誇るBEV専用「CMF-EVプラットフォーム」が採用されます。これにより、低重心で優れたハンドリング性能と、フラットな床面による広々とした室内空間を実現します。
モデル | 全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|---|
次期型 (予想) | 4,470 mm | 1,864 mm | 1,571 mm |
現行型 (PHEV) | 4,545 mm | 1,805 mm | 1,685 mm |
新型エクリプスクロス 予想される価格帯
欧州向けBEVの価格は未発表ですが、ベースとなるルノー セニック E-Techの英国価格(約37,000ポンドから)を参考にすると、日本市場導入または同クラス新型PHEVの場合、現行PHEVの約409万円から大幅に上昇し、エントリーグレードでも500万円前後からのスタートになる可能性が高いと予想されています。
欧州向けBEVの価格はまだ発表されていません。参考として、ベースとなるルノー セニック E-Techの英国での価格は約37,000ポンドからとなっています。
仮に日本市場に導入される、あるいは同クラスの新型PHEVが登場する場合、価格上昇は避けられないでしょう。現行PHEVモデルが約409万円からという価格設定であることを考えると、プラットフォームの刷新や電動システムの進化、装備の充実化などを踏まえ、エントリーグレードでも500万円前後からのスタートになる可能性が高いと専門メディアでは予想されています。
- PHEVモデルのエントリーグレード:500万円前後
- PHEVモデルの主力グレード:550万円~600万円程度
- PHEVモデルの上位グレード:600万円台半ば~
これは、トヨタ RAV4 PHVやマツダ CX-60 PHEVといった強力なライバルと直接競合する価格帯となります。

現行モデルの価値と「今、買うべきか?」問題
新型の話題で持ちきりですが、一方で生産終了が迫る現行モデルにも、改めて注目が集まっています。
現行モデルの魅力①:熟成されたPHEVシステムと独自の4WD技術「S-AWC」
現行エクリプスクロスPHEVの最大の魅力は、アウトランダーPHEVで培われたツインモーター4WD方式のPHEVシステムと、三菱独自の四輪制御技術「S-AWC」による安心感と軽快なハンドリングです。EV走行時の圧倒的な静粛性とスムーズな加速感は多くのオーナーから高評価を得ており、他のSUVとは一線を画す走りの楽しさを提供します。

現行エクリプスクロスPHEVの最大の魅力は、アウトランダーPHEVで培われたツインモーター4WD方式のPHEVシステムです。EV走行時の圧倒的な静粛性とスムーズな加速感は、多くのオーナーから高く評価されています。
そして、三菱独自の四輪制御技術「S-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)」による、オンロードでもオフロードでも意のままに操れる安心感と軽快なハンドリングは、他のSUVとは一線を画す走りの楽しさを提供します。
現行モデルの魅力②:高い安全性と信頼性
エクリプスクロスは安全性能にも定評があり、衝突被害軽減ブレーキ[FCM]や車線維持支援機能[LKA]などを含む先進安全装備「三菱e-Assist」を搭載し、国が推奨する「サポカーSワイド」対象車です。2017年には欧州の厳しい安全性能評価「ユーロNCAP」で最高評価の5つ星を獲得し、基本設計の高さが証明されています。
エクリプスクロスは、安全性能にも定評があります。衝突被害軽減ブレーキ[FCM]や車線維持支援機能[LKA]などを含む先進安全装備「三菱e-Assist」を搭載し、国が推奨する安全運転サポートカー「サポカーSワイド」の対象車です。
2017年には、欧州の厳しい安全性能評価「ユーロNCAP」で最高評価の5つ星を獲得しており、その基本設計の高さが証明されています。
今、現行モデルを買うべきか?待つべきか?
この判断は非常に難しい問題ですが、三菱独自のPHEVシステムとS-AWCの走りを重視し、完成・熟成されたモデルをお得な条件で購入したい人は現行モデルを、最新デザインや先端コネクテッド機能、完全な電気自動車を求める人は次期モデル待ちが適しています。ただし現行PHEVの新車購入チャンスは残りわずかです。
この判断は非常に難しい問題ですが、以下のように整理できます。
【現行モデルを今、買うべき人】
- 三菱独自のPHEVシステムとS-AWCの走りに魅力を感じる人
- 完成・熟成されたモデルを、お得な条件(値引きなど)で購入したい人
- BEVではなく、ガソリンでの長距離走行も考慮したい人
- 災害時の給電機能など、PHEVならではの価値を重視する人
【次期モデルの登場を待つべき人】
- 最新のデザインや最先端のコネクテッド機能を求める人
- 完全な電気自動車(BEV)に乗り換えたいと考えている人
- より広い室内空間や荷室を重視する人
- 日本市場での後継モデルがどうなるか、正式発表を待ってから判断したい人
生産終了が迫っているため、現行PHEVモデルを新車で購入できるチャンスは残りわずかです。気になる方は、早めに販売店に相談することをお勧めします。
新型エクリプスクロス ライバル車との徹底比較
エクリプスクロスが属するコンパクト~ミドルクラスSUV市場は、国内外のメーカーがひしめく激戦区です。現行モデルと、今後登場が予想される次期モデルのライバルを比較してみましょう。
現行エクリプスクロスのライバル
現行エクリプスクロスの直接的なライバルとして、トヨタ C-HR(クーペライクなデザインの先駆者)、マツダ CX-5(上質な内外装とディーゼルエンジン)、ホンダ ヴェゼル(コンパクトながら広い室内空間とe:HEV)、スバル フォレスター(シンメトリカルAWDと優れた安全性能)などが挙げられ、それぞれ異なる特徴を持つ激戦区となっています。
車種名 | 特徴 |
---|---|
トヨタ C-HR | クーペライクなデザインの先駆者。ハイブリッドによる燃費性能が強み。サイズ感が近く、直接の競合となる。 |
マツダ CX-5 | 上質な内外装と、ディーゼルエンジンを含む多彩なパワートレインが魅力。エクリプスクロスより一回り大きい。 |
ホンダ ヴェゼル | コンパクトながら広い室内空間と、独自のハイブリッドシステム「e:HEV」によるスムーズな走りが人気。 |
スバル フォレスター | シンメトリカルAWDによる高い走破性と、優れた安全性能「アイサイト」が武器。実用性を重視するユーザーからの支持が厚い。 |
次期モデル(PHEV/BEV)のライバル
次期モデル(PHEV/BEV)の主要ライバルとして、トヨタ RAV4 PHV(高い動力性能と長いEV走行距離を両立したプラグインハイブリッドの王者)、マツダ CX-60 PHEV(FRベースのプレミアムな選択肢)、日産 アリア(同じCMF-EVプラットフォーム採用の兄弟車的存在)、ホンダ ZR-V(シビックベースの上質なハイブリッドSUV)などが挙げられます。
車種名 | 特徴 |
---|---|
トヨタ RAV4 PHV | 高い動力性能と長いEV走行距離を両立したプラグインハイブリッドの王者。次期PHEVの最大のライバル。 |
マツダ CX-60 PHEV | FRベースのプラットフォームと直6エンジンも選べるプレミアムな選択肢。上質さと走りを求める層と競合する。 |
日産 アリア | 次期エクリプスクロスBEVと同じCMF-EVプラットフォームを採用する兄弟車的存在。先進的なデザインと技術が特徴。 |
ホンダ ZR-V | シビックベースのプラットフォームによるスポーティな走りと、上質な内外装が魅力のハイブリッドSUV。 |
まとめ 新型エクリプスクロスのフルモデルチェンジ最新情報

三菱エクリプスクロスの次期型は、2025年9月に欧州市場向けBEV専用車として発表されることが確定しています。ルノー「セニック E-Tech」をベースとしながらも、デザインは三菱独自のものとなり、SNSでも高い評価を得ています。
一方、日本市場では現行のPHEVモデルが2025年8月で生産終了となる見込みで、新車購入のチャンスは残りわずかです。次期型の日本導入については公式発表がなく、欧州向けBEVの導入、日本向け新PHEVの開発、または後継モデルなしという3つのシナリオが考えられます。
現行モデルの購入を検討している方は、三菱独自のPHEVシステムとS-AWC技術を体験できる最後のチャンスとして、早急に販売店への相談をお勧めします。次期モデルを待つ場合は、今後の三菱からの正式発表を注視していく必要があるでしょう。