レクサスが次に放つ一手は、ブランドの未来を象徴する革新的な一台となりそうです。2023年11月に欧州で「HZ300e」「HZ450e」「HZ550e」という謎めいた名称が商標登録され、自動車ファンの間で様々な憶測を呼びました。当初は新型SUVかとも噂されましたが、その正体はブランドの人気スポーツセダン「IS」の実質的な後継となる、次世代バッテリーEV(BEV)セダンであることが濃厚となっています。

この記事では、現時点で判明しているレクサス新型「HZ」の最新情報を、どこよりも詳しく、そして分かりやすく徹底解説します。デザイン、スペック、価格、そして革新的な製造技術「ギガキャスト」まで、あなたが知りたい全ての情報を網羅しました。
レクサス新型HZは、現行ISの実質的な後継となる次世代EVセダンで、2026年の発売が有力です。コンセプトカー「LF-ZC」をベースに、革新的な生産技術「ギガキャスト」や目標航続距離1000kmを誇る新開発バッテリーを搭載。
【結論】新型HZの注目ポイントまとめ
- ISの実質的後継となる次世代EVセダン
- 2026年の発売が有力視されている
- 革新的な生産技術「ギガキャスト」を採用
- 目標航続距離は驚異の1000km
- 最上位モデルはテスラ対抗の高性能版か
出典レクサス公式HP
レクサス新型HZの最新情報!

それでは、謎に包まれた新型HZの核心に迫っていきましょう。発売日、デザイン、価格から革新技術まで、気になる項目を一つずつ徹底的に深掘りします。
①【発売日はいつ?】2026年登場が最有力!IS後継のバトンは渡されるか
多くのユーザーが最も気になるのは、やはり「いつ発売されるのか」という点でしょう。
複数の情報筋によると、レクサス新型HZのワールドプレミアは2025年終わりから2026年前半、市場投入は2026年中というのが最も有力なシナリオです。
これは、レクサスがジャパンモビリティショー2023で発表した次世代BEVコンセプト「LF-ZC」をベースにした最初の市販モデルが2026年に登場すると予告していることと一致します。
現行の3代目レクサスISは2013年にデビューし、2020年に大規模なマイナーチェンジを受けましたが、基本設計は10年以上が経過しています。市場のニーズがSUVへとシフトし、自動車業界のBEV化が加速する中で、次期ISの開発はBEVプロジェクトへと舵を切った形です。新型HZは、まさにその成果であり、長年愛されてきたISのDNAを受け継ぐ、新時代のスポーツセダンとして登場することになります。
②【セダンかSUVか?】論争に終止符!「LF-ZC」ベースの流麗なセダンで確定か

商標登録が明らかになった当初、「HZ」というネーミングから様々な憶測が飛び交いました。レクサスのBEV専用モデルには「Z」が使われ(例:RZ)、クロスオーバーには「X」が使われる(例:RX, NX)という命名規則があります。このため、「H」がRZよりもコンパクトなモデルを意味し、新型クロスオーバーSUVではないかという見方が一時的に広まりました。

しかし、その後のジャパンモビリティショー2023で、次世代セダンのコンセプトモデル「LF-ZC」が公開されたことで、この論争は大きくセダン説に傾きました。
LF-ZCは、低いボンネットと流麗なルーフラインを持つ、紛れもないセダンスタイルです。そして、このLF-ZCこそが新型HZの市販モデルの原型であると、多くのメディアが報じています。したがって、新型HZはクロスオーバーSUVではなく、ISの後継にふさわしいスポーツセダンとして登場する可能性が極めて高いと言えるでしょう。
③【価格はいくら?】ギガキャストで戦略的価格?予想は650万円から!
次世代技術を満載した新型EVとなると、価格が気になるところです。驚くべきことに、新型HZは革新的な性能を持ちながらも、戦略的な価格設定がなされる可能性があります。
一部の予測では、新型HZのスタート価格は650万円程度になるのではないかと見られています。
これは、現行のレクサスBEVである「UX300e」(630万円~)と同等レベルであり、「RZ300e」(820万円~)よりも大幅に安い価格帯です。
この価格設定を可能にするのが、後述する革新的な生産技術「ギガキャスト」です。部品点数と製造工程を大幅に削減することで、コストダウンを実現し、高性能なBEVをより多くのユーザーに届けようというトヨタ・レクサスの強い意志が感じられます。もしこの価格が実現すれば、世界のEV市場におけるゲームチェンジャーとなるポテンシャルを秘めています。
④【エクステリア】スピンドルボディ採用!LF-ZC譲りの未来的なデザイン
新型HZのデザインは、コンセプトカー「LF-ZC」の要素を色濃く受け継ぐものとなります。
フロントデザイン

レクサスの象徴であるスピンドルグリルは、BEV時代に合わせて「スピンドルボディ」へと進化します。エンジン冷却の必要がないBEVの特性を活かし、グリル部分をボディと一体化させたシームレスなデザインは、空力性能の向上と未来的な印象を両立させます。予想CGでは、シャープな3連プロジェクターヘッドライトや、バンパー下部のデュアルLEDライトバーがアグレッシブな表情を演出しています。
サイドシルエット

エンジンが不要なBEVならではの低いボンネットと、後方へ流れるように続くクーペのようなルーフラインが特徴です。これにより、Cd値(空気抵抗係数)は0.2以下という驚異的な数値を目標としており、航続距離の延長にも大きく貢献します。
ボディサイズ(予想)
予想されるボディサイズは以下の通りです。
新型HZ (予想) | 現行IS | |
---|---|---|
全長 | 4,760mm | 4,710mm |
全幅 | 1,880mm | 1,840mm |
全高 | 1,400mm | 1,435mm |
ホイールベース | 2,880mm | 2,800mm |
現行ISと比較して、全長・全幅が拡大し、全高は低く抑えられています。特にホイールベースが80mmも延長されており、これは室内空間の拡大、特に後席の居住性向上に直結します。
新型HZの革新技術とスペック詳細
⑤【インテリア】AI執事搭載?次世代OS「Arene OS」で変わる車内体験

出典https://www.drive2.ru/l/679176854766095609/
新型HZのインテリアは、単なる移動空間から、パーソナライズされたインテリジェントな空間へと進化します。
デジタル化されたコックピット

運転席から助手席まで伸びるワイドなインフォテインメントディスプレイが搭載されると予想されています。物理ボタンを最小限に抑え、直感的な操作を可能にします。
次世代OS「Arene OS」

新型HZの頭脳となるのが、新開発の車載OS「Arene OS(アリーンOS)」です。これにより、ソフトウェアのアップデート(OTA:Over The Air)で常に最新の機能を利用できるだけでなく、ユーザーの好みに合わせて駆動力や音、振動などをカスタマイズできるようになります。
AIバトラー(執事)

最新のAI技術を活用した次世代音声認識機能は、まるで執事(バトラー)のようにドライバーの意図を先読みし、ナビゲーションや空調、オーディオなどを最適に制御します。運転するたびに学習し、ユーザー一人ひとりに寄り添ったセッティングを自動で提供してくれる、まさに「育つクルマ」です。
ステアバイワイヤ

ステアリングホイールとタイヤを機械的に接続せず、電気信号で操舵する「ステアバイワイヤ」も採用されます。これにより、よりダイレクトで自由なハンドリング特性を実現。将来的には、eSportsで気に入ったセッティングを実車に反映させる、といった新しい楽しみ方も可能になるかもしれません。
⑥【パワートレイン】驚愕の3グレード展開!最上位「550e」はテスラを超えるか?

商標登録された「HZ300e」「HZ450e」「HZ550e」の名称から、3つのパワートレインが用意されることが確実視されています。
グレード名 (予想) | 駆動方式 (予想) | パワートレイン (予想) | 出力 (予想) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
HZ300e | RWD | シングルモーター | 約200ps | エントリーモデル。軽快な走りが期待される。 |
HZ450e | AWD | デュアルモーター | 約315ps | ミドルグレード。RZ450eと同等のパワフルなAWD。 |
HZ550e | AWD | 高出力デュアルモーター or トリプルモーター | 400ps~1020hp | ハイパフォーマンスモデル。テスラ モデルS Plaidがライバルか。 |
HZ300eは、後輪駆動のシングルモーターで、日常使いに十分なパワーと効率性を両立したモデルになると考えられます。
HZ450eは、レクサスRZ450eにも搭載されているAWDシステム「DIRECT4」を採用したデュアルモーター仕様となるでしょう。システム合計出力は313ps~315ps程度と予想され、力強く安定した走りを提供します。
そして最も注目されるのが、最上位グレードのHZ550eです。高出力なデュアルモーター、あるいはトリプルモーターを搭載するとの噂まであります。もしトリプルモーターが実現すれば、そのパフォーマンスはテスラのハイエンドモデル「モデルS Plaid」(最高出力1020hp)に匹敵する、まさにスーパーセダンと呼ぶにふさわしいスペックになる可能性があります。レクサスの本気が伺える、期待のグレードです。
⑦【航続距離とバッテリー】目標1000km!次世代角形バッテリーの実力
BEVで最も重要な性能の一つが航続距離です。新型HZは、この点でも常識を覆す性能を目指しています。
レクサスは、新型HZに搭載する次世代バッテリーによって、航続距離1000kmを目標に掲げています。
これを実現するのが、新開発の角形プリズム構造バッテリーです。エネルギー密度を高め、構造を簡素化することで、小型化と大容量化を両立。車体設計の自由度を高めるとともに、コスト削減にも貢献します。このバッテリー技術と、前述の優れた空力性能(Cd値0.2以下)が組み合わさることで、驚異的な航続距離が現実のものとなるのです。
⑧【シャシーと製造技術】革命的生産方式「ギガキャスト」とは?

新型HZの性能と価格を支える最大のキーテクノロジーが「ギガキャスト」です。
ギガキャストとは、巨大なアルミダイキャストマシンを使い、これまで多数の鋼板部品を溶接して作っていた車体骨格を、一体成形する技術です。
新型HZでは、車体を「フロント」「センター」「リア」の3つのモジュールに分割し、それぞれをギガキャストで製造します。例えば、リア部分では従来86個あった部品が、ギガキャストによってわずか1個の部品になります。
ギガキャストがもたらすメリット
- 剛性向上: 溶接箇所が激減するため、車体剛性が飛躍的に向上し、優れたハンドリングと乗り心地に貢献します。
- 軽量化: 最適な設計により、軽量化も可能になります。
- 生産効率の向上: 部品点数と製造工程が大幅に削減されるため、生産時間が短縮されます。
- コスト削減: 生産効率の向上は、車両価格の引き下げに直結します。
- 設計の自由度: 部品形状の自由度が高まり、バッテリー搭載スペースの確保や理想的なデザインの実現が容易になります。
このテスラが先鞭をつけた革新的な生産方式を、トヨタ・レクサスがさらに進化させて導入することで、新型HZはこれまでの自動車の常識を超えるポテンシャルを秘めることになるのです。
現行ISとの徹底比較!乗り換えるべきか?

新型HZが「IS後継」である以上、現行ISオーナーや購入検討者にとっては、どちらを選ぶべきか悩ましい問題です。両者を比較してみましょう。
デザインとボディサイズ:大型化で居住性向上
デザインは、伝統的なFRセダンのプロポーションを持つISに対し、HZはBEVならではの低重心で未来的なフォルムへと大きく変わります。ボディサイズはHZが一回り大きくなり、特にホイールベースの延長によって後席の快適性は格段に向上するでしょう。スタイリングの好みは分かれるかもしれませんが、実用性ではHZに軍配が上がります。
パワートレインと走行性能:内燃機関から次世代EVへ
ここが最大の違いです。ISはFR(後輪駆動)を基本とし、V6エンジンやV8エンジン(IS500)がもたらす官能的なフィーリングが魅力です。一方、HZは静粛でリニア、そして圧倒的にパワフルなモーター駆動となります。特にAWDモデル「HZ450e」や「HZ550e」は、異次元の加速性能を発揮するでしょう。走りの「味」を重視するならIS、未来のパフォーマンスを体験したいならHZという選択になります。
先進技術と装備:Arene OSやLSS+で圧倒的進化
インテリアの質感や基本的な快適装備は現行ISも非常に高いレベルにありますが、HZは「Arene OS」によるソフトウェアアップデートやAI執事機能、最新の「Lexus Safety System +」など、デジタル技術の面でISを圧倒します。常に最新の状態に進化し続けるHZのインテリジェンスは、大きな魅力です。
結論:ISは併売?HZを待つべきか、現行ISを選ぶべきか
情報によると、HZの発売後も、現行ISはしばらく併売される見通しです。これは、BEVへの移行に抵抗があるユーザーや、内燃機関のフィーリングを愛するファンへの選択肢を残すためと考えられます。
- HZを待つべき人: 最新技術、最高のパフォーマンス、広い室内空間を求める人。BEVのあるライフスタイルに興味がある人。
- 現行ISを選ぶべき人: ガソリンエンジンのフィーリングやサウンドが好きで、完成されたFRスポーツセダンを今すぐ手に入れたい人。熟成された信頼性を重視する人。
最終的には個人の価値観によりますが、HZが自動車の概念を大きく変える一台であることは間違いありません。待つ価値は十分にあると言えるでしょう。
ライバル車との比較!新型HZの立ち位置は?
新型HZは、世界のプレミアムEVセダン市場に真っ向から勝負を挑むことになります。予想されるライバルたちと比較してみましょう。
vs テスラ モデルS:パフォーマンスと航続距離の頂上決戦

EV界の絶対王者、テスラ モデルSはHZの最大のベンチマークです。特に最上位グレード「HZ550e」は、モデルSの高性能版「Plaid」を強く意識していると噂されています。航続距離(モデルS:約695km)、0-100km/h加速(Plaid:2.1秒)、そして先進運転支援機能で、どちらが優位に立つのか。レクサスが誇る品質、信頼性、そして乗り心地でどこまで差別化できるかが鍵となります。
vs メルセデス・ベンツ EQEセダン:欧州高級EVとの比較

メルセデスのEQEセダンは、伝統的な高級車ブランドが作るEVセダンの代表格です。滑らかな乗り心地、豪華で先進的なインテリア(ハイパースクリーンなど)が特徴。HZが目指す「Lexus Driving Signature」と、メルセデスが長年培ってきた快適性がどう渡り合うのか。ブランドが持つ世界観の戦いとも言えるでしょう。
vs BMW i4:スポーティEVセダンの好敵手

「駆けぬける歓び」をEVで体現するBMW i4も強力なライバルです。特に高性能モデルのi4 M50は、スポーティなハンドリングで高い評価を得ています。FRベースのISのDNAを受け継ぐHZが、BMWのスポーツEVとどのような走りの違いを見せるのか、クルマ好きにとっては非常に興味深い対決です。
vs レクサス RZ:同じレクサスEV、セダンとSUVの違い

身内にもライバルがいます。レクサス初のBEV専用車であるSUV「RZ」です。HZとRZは、同じ次世代プラットフォームやパワートレインを共有する部分が多くなると予想されます。セダンの流麗なスタイリングと低重心による走行性能を好むか、SUVの視界の良さとユーティリティを重視するか。ライフスタイルによって選択が分かれることになるでしょう。
レクサス新型HZのよくある質問
- Q1: レクサス新型HZの正式な発表はいつですか?
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現時点では公式発表はありませんが、複数の情報から2025年後半から2026年前半にワールドプレミア(世界初公開)され、2026年中に発売される可能性が高いと予測されています。
- Q2: HZが登場したら、現行のISはすぐに販売終了しますか?
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いいえ、すぐには販売終了しない見込みです。HZ発売後も、内燃機関モデルを求めるユーザーのために、現行ISはしばらくの間、併売されると予想されています。レクサスは2035年までに全ラインナップをBEV化する目標を掲げており、段階的に移行を進める戦略です。
- Q3: 「ギガキャスト」とは具体的にどのようなメリットがありますか?
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ギガキャストは、多数の部品を一体成形する技術で、主に4つのメリットがあります。
車体剛性の向上: 溶接点が減ることでボディが強くなり、走りや乗り心地が良くなります。
生産効率の向上: 部品点数と工程が減り、短時間で車体を製造できます。
コスト削減: 生産効率が上がることで、車両価格を抑えることができます。
設計の自由度向上: 複雑な形状も一体で作れるため、デザインや室内設計の自由度が高まります。 - Q4: HZのパワートレイン「300e」「450e」「550e」の違いは何ですか?
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商標登録からの予測ですが、以下のような違いになると考えられます。
HZ300e: シングルモーターの後輪駆動(RWD)で、エントリーモデルに位置づけられます。
HZ450e: デュアルモーターの全輪駆動(AWD)で、パワーと安定性を両立したミドルグレードです。
HZ550e: 高出力なモーターを搭載した全輪駆動(AWD)のハイパフォーマンスモデルで、最もパワフルな仕様となります。 - Q5:レクサス新型HZの充電時間はどのくらいになりますか?
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充電時間に関する具体的な情報はまだありません。しかし、次世代バッテリーの採用により、エネルギー効率が向上し、充電性能も大幅に改善されることが期待されます。レクサスRZが対応している急速充電規格(CCS1)などをサポートし、利便性の高い充電環境が提供されるでしょう。
- Q6:レクサス新型HZのはトヨタのbZシリーズと何が違いますか?
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HZはレクサスブランドのモデルとして、トヨタのbZシリーズとは明確に差別化されます。プラットフォームやバッテリーなどの基本技術を共有する可能性はありますが、デザイン、内外装の質感、静粛性、乗り心地、そして「Lexus Driving Signature」と呼ばれるレクサスならではの走り味など、あらゆる面でより上質でプレミアムな体験が提供されます。
- Q7: レクサス新型HZはなぜ最初はSUVと噂されていたのですか?
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商標登録された「HZ」という名称が理由です。レクサスのBEV専用車には「Z」が使われており(例:RZ)、SUVには「X」が使われます(例:RX)。「H」がRZ(R)よりアルファベット順で前にあることから、RZよりコンパクトなモデルと推測されました。当時は具体的な情報がなかったため、市場で人気の高いコンパクトSUVではないか、という憶測が広がったのです。しかし、その後のコンセプトカー「LF-ZC」の登場で、セダンであることが確実視されるようになりました。